畳は好きだけど、扱いやすいフローリングに変更したい。
住んでいるうちに畳の大変さに気づいて漠然とフローリングにすることを考えた時、実際に施工するなら具体的な予算やフローリングの種類などを分かっていないと計画は立てられません。
フローリングに変更することなんて何度もあるわけではありませんし失敗したくはありません。
長く使うものですから、生活環境に合っていて家族みんなが気に入ったものを選びたいですよね。
例えばフローリングに使用する木材が10種類以上あって、見た目だけでなくメリットやデメリットもそれぞれ違っていることは、一般的にあまり知られていません。
張り替えるメリットやデメリット、奥が深いフローリングの種類について、ぜひ分かっておいて欲しい情報をまとめました。
これを読めば一気にフローリングに張り替える計画が具体的になりますよ。
目次
畳をフローリングに変更する前に押さえておきたいこと!
まずは畳をフローリングに変更する前に、畳とフローリングそれぞれのメリットとデメリットを知っておきましょう。
【メリット】
- 和室に合う
- 落ち着く
- 転びやすい赤ちゃんに優しい
- 滑りにくく犬・猫の足に負担がかからない
- 吸湿加湿機能がある
【デメリット】
- 傷や日焼けなどのダメージに弱い
- 家具やラグなどを取り入れにくい
- 定期的なメンテナンスを畳屋に依頼する必要がある
- 機密性の高い家だとダニやカビが心配
- 劣化すると交換が必要
畳は日焼けや傷などのダメージに弱そう、メンテナンスが大変そう、ダニやカビが心配なところですね。
では、フローリングはどうでしょうか?
【メリット】
- 掃除・メンテナンスが簡単
- 家具の凹みなどに強い
- ラグを敷いても湿気を気にしなくて良い
- 日焼けの心配がない
- 経年劣化が味になる(無垢材の場合)
【デメリット】
- ペットが滑って歩きにくい
- 埃・汚れが目立つ
畳のデメリットである、日焼けや傷への弱さやメンテナンス面の心配が、フローリングなら解消できますね。
好みは人それぞれです。
ただ、耐久性やお手入れなどの扱い易さだけを考えると、おすすめはフローリングです。
【まずは自分の生活について考えてみよう】
一概にフローリングに張り替えるのがいい、ということではなく、生活スタイルや好みは人それぞれですので、まずは自分の生活について考えてみましょう。
☑︎犬や猫などを室内飼いしていない
(または今後室内飼いする予定はない)
☑︎畳のある和室を10年以上使っている
☑︎畳をメンテナンスするのが面倒
☑︎機密性が高い家に住んでいる
☑︎引越しなどの予定がなく、この先長く住む予定
フローリングのデメリットの滑りやすさに関しては、柔らかい質感の木材から作られた無垢材を選べば問題ありません。
フローリングは水に弱いと思われがちですが、複合材を選ぶかフロアコーティングを施工すれば水や汚れにも強いフローリングとして使用できます。
フローリングのデメリットに関しては、対策できるものがほとんどですので、気になることがあればリフォーム業者に相談するのがいいでしょう。
【徹底解説】畳とフローリングのどちらがお得?
では続いて、メンテナンスに注目して違いを比べてみましょう。
畳はフローリングに比べると劣化が早く、畳屋さんに定期的なメンテナンスを依頼しなくてはいけません。
直射日光で日焼けするのを気にしたり、梅雨の時期などは特に湿気が溜まりすぎないように気にしなくてはいけません。
風合いが素晴らしく、畳のある和室ファンは多いものの、畳は手間のかかるインテリアであると言えます。
では具体的にメンテナンスの手間とランニングコストについて詳しく比べてみましょう。
畳のメンテナンス方法と費用
畳にはいろいろなメンテナンス方法があります。
どのようなタイミングでメンテナンスが必要なのか、その際にかかる費用がいくらくらいなのか、簡単にご紹介します。
●畳を交換するタイミングと費用について
【裏返し】4〜5年に1度 裏返しとは畳の表面のいぐさの部分を一度剥がし、裏返して巻き直すメンテナンス方法です。 日に焼けて黄色くなってきたら裏返しをするタイミングです。 かかる費用はへりのお値段や畳屋さんの価格設定にもよりますが、畳1枚あたり5,000円前後と行ったところです。 |
【表替え】7〜8年に1度 表替えとは、表の部分であるいぐさとへりを剥がして新しいものに交換するメンテナンス方法です。 芯の部分はそのまま使用するため、新調するよりはお安くメンテナンスできます。 いぐさの色だけではなく、粉っぽい感じがしたり質感が毛羽立ったりなどの劣化を感じたら表替えをするタイミングです。 かかる費用は、こちらも素材のクオリティにより、5,000円〜30,000円程度と価格に開きがあります。 |
【新畳交換】10年以上 畳の芯の部分である畳床も劣化してきたらいよいよ畳の寿命です。 歩いた時にぶよぶよしていたら、畳床が傷んでいるので畳を丸ごと新しくするタイミングです。 ここまで劣化が進むとカビやダニが発生しやすくなりますので早めの交換が必要です。 クオリティはピンキリで、中国産の安価なものが最近ではよく出回っているようですが、それに対して国産品は値段も高く、畳本体は価格に差があり、相場で15,000円〜50,000円程度です。
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●普段のお手入れについて
畳の普段のお手入れのポイントは次の4つです。
①掃除機は目に沿って、ゆっくりかける
畳の目を無視していろんな方向にかけると、うまくゴミが吸えないだけでなくいぐさを傷つけてしまう原因になります。
②月に一度雑巾で乾拭きする
水拭きはNGです。これも畳の目に沿って拭きます。
③湿気を乾燥させる
風通しを良くして湿気がこもらないように普段から気にしておきます。
窓が遠い間取りなら扇風機を使うと効率的です。
④春と秋に天日干しを
湿気など、どうしてもカビやダニの原因になる要因が畳にはあります。
半年に一度、畳を剥がして天気のいい日に天日干しで除湿と日光消毒を行います。
重い畳を持ち上げるのも一苦労ですね。
ではフローリングに変更した場合はどうでしょうか?
フローリングのメンテナンス方法と費用
では次にフローリングのメンテナンス方法と費用についてです。
フローリングは畳と違ってあまり細かいルールやメンテナンスは不要です。
●フローリングの寿命と交換する費用について
専門家によると、フローリングの寿命は10年〜15年と言われています。
ただ年数は目安であって、畳と同じく目で見て替え時を判断することが大切です。
しかし、このような劣化が見られたからと言ってすぐ買い換えないといけないわけではありません。
畳と違って変えないとダニやカビが心配になったり、居心地が極端に悪くなるわけではありません。
フローリングに関しては住んでいる人が気になるかどうかの話で、実際に30〜40年交換せずに住んでいる人だってたくさんいます。
ですのでフローリングに関しては、大まかな目安はあるものの、「替えたくなった時」が替え時と言えるでしょう。
交換するのにかかる費用は、こちらも業者の価格設定や使用する材料のグレードにもよりますが、一般的なものなら6畳の部屋で10〜15万程度が相場です。
●普段のお手入れについて
普段のお手入れは掃除機と乾拭きです。
畳に比べて埃や汚れが目立ちやすいのでまめな掃除が必要ですが、掃除自体は畳よりも簡単なのでさほど大変ではありません。
乾拭きはクイックルワイパーなどを使えばいつでも気軽に簡単に掃除ができるのでまめに掃除するのもそこまで大変なことではありません。
●同時にコーティングの施工も依頼しよう!
フローリングに変更したら、傷つきにくくするためにやっておきたいのがフロアコーティングです。
表面を薄い皮膜で覆うことによって、水や傷などに強くお手入れがしやすいフローリングにすることができます。
フロアコーティングは水に強いので、水拭きによる掃除が可能になるので、感染症予防のためのアルコール消毒もしやすくなります。
使う薬剤の種類によって値段や対旧年数も様々です。
では、なぜフローリングにする場合、同時にコーティングも施工したほうが良いのかをお話しします。
ご近所に住むBさんは、高齢で体が不自由になった母親と同居することになりました。
あまり使っていない和室を母親の部屋にしようと考え、ベッドやタンスを置くために、畳からフローリングに変更することにしました。
フローリングの張替えに加えて、傷を防止するフロアコーティングも進められましたが思いのほかお金もかかるため予算の関係上コーティングは後回しにすることに。
実際に生活しはじめると、体が不自由なこともあり、お茶などの飲み物をこぼしてしまったり、ベッドから目覚まし時計を落としてしまって床に傷がついたりしました。
「やっぱり汚れや傷が気になるからフロアコーティングを施工しよう」
ということになりましたが、これがなかなか大変だったのです。
フロアコーティングをするためには、家具をすべて退ける必要があり、コーティング剤が乾くまで早くても1日~2日は入室禁止になります。
そこで、リビングにベッドやタンスを移動させる羽目になり予定外の大型家具が置かれることになりました。
家具の移動も大変でしたが、圧迫感もありくつろぐことができません。
リビングは家族が集まる場所なのでたとえ数日間でもいつも通りの生活が行えないことが思いのほか苦痛でした。
そして母親のほうも、みんなに気を使ってしまい、居心地が悪そうにしていたそうです。
「もしもフロアコーティングをしたいのであれば、後回しにせずフローリングに変更したタイミングで一緒に施工する方がいいですよ。」
と教えてくれました。
このとき業者さんから、フロアコーティングでは一旦ついてしまった傷や色あせを消すことが出来ないということを聞いたそうです。
Bさんの場合は、フローリングで生活し始めてからまだ日が浅かったので、目立つような傷はできていませんでしたが、家具の重みによる凹みや、物を落としたりして傷ができてしまってからでは遅いのです。
家具を退けたり、業者を一から探して依頼したり、面倒なことは2度手間にしたくないですね。
畳をフローリングに変更するための【2つの方法】
ここからは、畳からフローリングに変更する2つの方法をご紹介します。
変更するには専門業者に依頼する方法と自分でDIYする方法があります。
畳からフローリングへ変更するには、業者に依頼するのが一般的です。
専門業者に依頼する方法
前項でも触れましたが、6畳の和室をフローリングに変更するための大まかな費用を調べてみると、10万〜15万というところもあれば20万〜30万と高額な業者もありました。
素材やデザインなどにこだわりがない場合、費用を抑えてつつ、いい施工をしてもらうには、住んでいる地域で評判の良い工務店にお願いするのがいいでしょう。
ご近所さんに相談することでどこの工務店が良かったか生の口コミを聞けたり、運が良ければ紹介してもらえるかもしれません。
値段に開きがある理由は、単純に業者の価格設定だけではありません。
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戸建てで材質にこだわらず、複合材にすれば費用は安く抑えられるということです。
費用は多少高くなっても、自分の選んだ素材で居心地の良い空間にしたい!というこだわりのある人は、名の知れた大手の会社から探すと良いでしょう。
インターネットで調べれば評判が調べられますから、優良な業者を選ぶのにさほど苦労はしないでしょう。
自分で変更する方法(DIY上級者向け)
畳をフローリングに自分で変更する方法もあります。
ただしDIY初心者向きではない本格的な工程ですので、自分で施工できるかをよく考えて判断しましょう。
- 工具:2万〜5万
- 材料:3万〜10万
- 畳の処分:各自治体により異なる
質にこだわりすぎず、一般的な物を揃えるとざっくり6万〜17万程度かかると考えると良いでしょう。
施工にかかる時間は、プロでも1日仕事になるのが一般なので、素人の不慣れな人が取り掛かるのであれば2〜3日はかかるのが一般的なようです。
また大きい材料を運んだり抑えたりするのに、1人で作業するよりも2人いた方が無難です。
大まかな工程は以下の通りです。
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最後まで見ると分かる通り、結構大変な施工です。
隙間ができたり、床鳴りがしたり、断熱材に隙間ができたり、失敗例も多いようです。
初心者向けの施工ではない為、DIYにチャレンジするのか業者にお願いするのかをよく検討して判断してください。
知っておきたい!フローリング材の種類について
張り替えるなら知っておきたいのがフローリング材の種類です。
フローリング材の種類は大まかに分けると
- 無垢材(単層)
- 複合材(複層)
の2種類に分けられます。
種類別のメリット・デメリット
それぞれの特徴やメリット・デメリットは次のようになります。
【無垢材】 木材をフローリングの形に削って作られている。 メリット
デメリット
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【複合材】 合板+印刷でできていて、流通量や種類が多い メリット
デメリット
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素材別の特徴(無垢材)
さらに無垢材はいろんな素材があり、色や硬さや値段など、素材によって違った特徴があります。
見た目の違い ・メープル・ウォールナット・オーク・・・艶があり、重厚感がある ・タモ・バーチ・・・木目がはっきりとしている ・チェスナット・チークなど・・・腐食に強いという特徴がある |
スギは水に弱いうという弱点がある どちらも柔らかい素材ですので、傷がつきやすい点には注意が必要です |
経年変化で色の変わるブラックチェリーはモダンなインテリアに、飴色に変化するチークはアンティーク調のインテリアによく合う |
そのほかにもヒノキは、木目は目立たず艶があり、神社仏閣に用いられており、和のインテリアとの相性が良いです。
また木目は木材そのものによって違いがある他にも、木のどの部分を切り取るかによっても模様の出方が違います。
- 木の比較的外側を水平に切り出すと木目がランダムに出ます。
- 中心部分を木目に沿って垂直に切り出すと、木目が控えめに出ます。
後者は反りに強く安定性があるため値段が比較的高いです。
フローリングの種類はたくさんあるので、インテリアに合わせて選びたいですね。
まとめ
畳は味わいがあって、畳でくつろぎたくなるのが日本人の心情です。
でも思いのほかメンテナンスに手間も費用もかかるのが現実です。
畳の寿命がきて張り替える時期になったら、今後の手間やランニングコストも考えてフローリングへの変更も検討したいですよね。
畳は香りが魅力的ですが、フローリングも無垢材を選べば木のいい香りや温もりを感じることができます。
家族構成や生活環境など各ご家庭で向いている床材は違ってきますので、自宅に合う床材はどれなのか、じっくり検討して決められるといいですね。
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