昔は階段にカーペットが敷かれているお宅が多かった気がしませんか?
ホテルの階段もカーペットが使われていることが多く、フカフカで気持ちいいですよね。
踏み心地が良いので上り下りの負担も軽減できますし、なんといっても滑りにくくて安全です。
ではなぜ最近のお家ではあまり見られなくなってしまったのでしょうか?
カーペットの階段にはメリットがたくさんありますが、その反面デメリットもあります。
良い面だけを見ていざカーペットにリフォームしてみたものの、
「やっぱりカーペットにするんじゃなかった」と後悔してしまうかもしれません。
ここではカーペットの階段のメリットとデメリットの他にも、カーペットのお手入れ方法やリフォームにかかる費用などを紹介します。
階段をカーペットにリフォームしようと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【階段をカーペットにリフォーム】後悔しないために知っておくこと
最近の階段の床材はカーペットが減り、ほとんどがフローリングになっていますよね。
ここからはカーペット敷きにした場合とフローリングにした場合を比較してみましょう。
カーペットとフローリングそれぞれのメリット・デメリット
カーペットとフローリングのメリットとデメリットを比較してみましょう。
まずはカーペットから見ていきましょう。
- 吸音性が高く、足音が気にならない
- 他のどんな床材よりも断熱性があり、冬場でも足裏が冷たくない
- 滑りにくく、もし転んでしまっても怪我をしにくい
- ものを落としても傷がつかない
- 踏み心地が良く、上り下りしても疲れにくい
- 高級感がある
- ホコリが目立たない
カーペットのメリットはたくさんあります。
昔のお家でよく使われていたのも頷けますね。
現在日本ではフローリングの階段が一般的になっていますが、逆に海外ではカーペットの階段が一般的なのです。
階段が多いお家だったり、小さいお子さんや高齢者のいるお宅にはカーペットがおすすめです。
それではデメリットはどんなものがあるのでしょうか?
- 液体をこぼすと染みになる
- 重いものを置くと跡がつく
- ホコリや髪の毛が絡みやすく掃除が大変
- カビやダニが発生しやすいためこまめなお手入れが必要
- 高温多湿だと臭いが発生することがある
防虫・防カビ効果など機能性のあるカーペットを使うことで、ダニやカビ対策ができます。
しかし、こまめにお手入れしていても歩行量の多い場所は劣化していってしまいます。
一方、フローリングのメリットとデメリットはこちらです。
- 掃除が簡単
- 劣化しにくい
- カビやダニ、ハウスダストが気にならない
フローリングはなんといっても掃除がしやすいところが魅力です!
- 滑りやすく転倒時怪我をしやすい
- 足音が響きやすい
- ものを落とすと傷がつく
- 冬場はスリッパがないと足裏が冷たい
- ホコリが目立つ
カビやダニが多いというマイナスイメージが浸透したことや、当時は吸引力の高い掃除機がなかったことでカーペットは衰退してしまったのだと考えられます。
一方フローリングは防音性が高くなったことでどんどん需要が増えていきました。
カーペットのお手入れ方法を知ることでトラブルを回避!
お手入れが大変そうでカーペットを選ぶのをためらっている方もいるのではないでしょうか?
しっかりお手入れしないとダニが発生してしまったり、染みが消えなくなってしまうなどトラブルが発生します。
フローリングやクッションフロアに比べると少し大変ですが、難しくはないんです!
色々なシーンごとのお手入れ方法を紹介していきます。
- 日常の掃除
少なくとも週に2回は掃除機をかけましょう。
カーペットの毛並みに逆らって掃除機がけをすると、ゴミがとれやすくなります。
ダニ対策にもなるので、吸引力の高い掃除機がおすすめです。
階段にはコンセントがなかったり、掃除機を持ち歩くのが大変なためハンディタイプのものが使いやすいです。
- 液体をこぼしてしまった場合
染み込んでしまう前に素早く吸い取りましょう。
擦ると余計に染み込んでしまうので、必ず叩くように汚れを吸い出すことが重要です。
※水溶性の汚れ(ジュース・醤油・コーヒーなど)には
水かぬるま湯で濡らしたタオルに薄めた台所用洗剤を染み込ませ、汚れが落ちるまで繰り返し叩きます。
汚れが落ちたら仕上げに固く絞ったタオルで洗剤を拭き取ります。
※油性の汚れ(油性のインク・マヨネーズなど)には
除光液やベンジンをタオルに染み込ませ、タオルを汚れの上に置いて叩きます。
汚れが落ちたら、仕上げは水溶性の汚れと同じように拭き取ります。
除光液やベンジンは匂いが強いので、仕上げの水拭きを念入りにしてください。
除光液もベンジンもどちらも引火性が高いので、火気は厳禁です。
換気をしながら行いましょう。
カーペットによっては色落ちしてしまうことがあるので、目立たないところで一度試してから使用してくださいね。
- カーペットが黒ずんできたら
重曹を溶かした水を霧吹きの容器に入れてスプレーします。
ビチャビチャになるほどスプレーしてしまうとカビの原因になるので気を付けましょう。
仕上げに乾いたタオルで乾拭きして水分を拭き取ります。
カラッと晴れた日に行うとすぐに乾くのでおすすめです。
重曹には匂いを消してくれる効果もあるので、定期的に行うのが理想です。
カーペットを選択するハードルが一つ下がる気がしませんか?
しかしどんなに丁寧にお手入れしていても、カーペットにも寿命があります。
カーペットの張り替え目安はだいたい5年~6年くらいと言われています。
張り替えを考える目安は、こんなサインが現れた時です。
- ダニやカビが発生した
- 剥がれてきた
- 全体的に色褪せてきた
- カーペットが固くなってクッション性を感じなくなってきた
- 床がきしむ
- 毛足がペチャンコになった
ダニやカビが発生し踏み心地も悪くなってしまうと、カーペットである意味がなくなってしまいます。
お家の中をどれだけきれいにしていても、色褪せたカーペットが敷いてあるだけで清潔感がなくなってしまいます。
張り替えのサインを見つけたら業者さんに相談してみましょう。
階段をカーペットにリフォームする費用の相場は?
階段をカーペットに張り替えるリフォームにかかる費用の相場は、カーペット本体と工事費で1㎡あたり約3,000円~5,000円です。
6畳(10㎡)なら約30,000円~50,000円 |
現在の床材がフローリングならそのまま張り付けることができますが、クッションフロアやカーペットなら一度剥がさなければなりません。
剥がす費用込みの業者さんもありますが、追加費用となる業者さんもあります。
他にも追加費用がかかる場合があります。
下地の状態が悪く補修が必要 | 一か所あたり約5,000円~10,000円 |
剥がした床材の処分費 | 約10,000円~20,000円 |
養生費用 | 約10.000円~30,000円 |
滑り止めを取り付ける場合 | 取り付ける滑り止めにより費用が異なります |
大きな階段の場合はカーペットの運搬費 | 約4,000円~8,000円 |
床と壁の接合部の「巾木」の交換が必要な場合 | 使用する巾木の種類により費用が異なります |
どの費用が追加でかかるのか事前にしっかり確認しましょう。
「どんなカーペットを使用するのか」でも費用は大きく変わってきます。
ちなみにカーペット張り替えの工事は、だいたい半日~1日程度で終わります。
リフォームの費用をおさえる方法はある?
とはいえ、少しでも費用を押さえたいところですよね。
その方法をいくつかご紹介します。
- 相見積もりをとる
階段のカーペットの張り替えをしてくれる業者さんは工務店やハウスメーカー、建築事務所など色々あります。
費用を少しでも安くするには、数社から見積をしてもらい比較することが必須です!
「安い」だけではなく、「安いうえに作業も丁寧にしてくれる」優良な業者さんを探しましょう!
- 補助金申請をする
同居している人の中に高齢者や要介護認定された人などがいる場合は補助金が出ることもあります。
どんな状況だと補助金が貰えるのかは各自治体によって違うので、お住まいの地域の自治体に一度問い合わせてみてください。
- DIYをする
「業者さんほどの出来は求めないし、少しでも費用をおさえたい!」「DIYが好きなので自分でやりたい!」という方は挑戦してみましょう!
DIYをするために必要な道具には次のようなものがあります。
- 床用両面テープ
- L字カッターナイフ
- コーナーカッター
- スム―サー(カーペットを押さえるためのヘラ)
- スクレーパー
- 定規
カーペット用のコーナーカッターが少し高額ですが、他は家にあるものや、価格が安いものだけでできます。
これらを全て揃えても18,000円ほどです。
例えば)
10㎡で約10,000円のニードルパンチカーペットを使用した場合、道具の費用とカーペットの費用を合計すると約28,000円になります。
業者さんに10㎡の張り替えを依頼すると約30,000円~50,000円なので、差額は約2,000円~22,000円ということになります。
実際に見積りをしてもらい、比較してみてもいいかもしれません。
【DIY】で階段をカーペットにリフォームしてみよう!
カーペットといっても様々なものがあり、どんなカーペットを選んだら良いのか悩みますよね。
せっかくリフォームするなら、ご家庭の状況に合ったものを選びましょう!
種類によって費用も変わりますし、DIYをする場合、カーペットの扱いやすさも重要になってきます。
カーペット選び【DIY】に適したものは?
カーペットの種類を「素材」と「毛足」で見ていきます。
- 素材
素材は大きく分けると2種類に分かれます。
羊の毛が原料の「ウール」と、ナイロンやアクリル、ポリエステルなどの「化学繊維」です。
素材の違いで特徴も全く違うものになります。
- 夏は涼しく冬は暖かい
- 肌触りが良い
- 湿度調整にも効果がある
- 吸音性が高い
- 燃えにくい
- 部屋の空気をきれいにしてくれる
- 汚れにくく、もし汚れてしまっても汚れが落ちやすい
- クッション性に優れている
天然素材ならではの独特な匂いが苦手な方もいるかもしれません。
価格は高額ですが、長く使うことができます。
- 摩擦ですり減りにくく、耐久性がある
- カビや害虫に強い
- 熱に弱いものが多い
- 価格が安い
価格が安いので劣化して新しく張り替えるときにも費用が抑えられますね。
ウールの方がメリットは多いですが、「こまめに張り替えをしたい!」という方には化学繊維のカーペットがおすすめです。
次に、「毛足」の種類を紹介します。
- 毛足
毛足は「パイル」と呼ばれ、「カットパイル」、「ループパイル」、「カット&ループパイル」の3種類に分けられます。
耐久性に差があるため、それぞれに適した場所があります。
カットパイル |
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ループパイル |
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カット&ループパイル |
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他にも、パイル糸を使っていない「ニードルパンチカーペット」というものもあります。
これは薄い繊維を重ね合わせ、針のついた機械で圧縮したフェルトのようなものです。
展示会や結婚式場、店舗やお家の廊下でよく使われています。
10㎡で約10,000円と価格が安く、扱いやすいのでDIYにおすすめです。
このようにパイルの特徴を踏まえると、階段は歩行量が多いので、ループパイルのものが最適ですね。
でも、私の友人Aさんのこんな失敗談もあります。
私の友人Aは、猫を一匹飼っています。
子供が階段を上り下りするようになったので、階段をフローリングからカーペットに張り替えることにしたそうです。
そこで、歩行量の多い階段に最適なループパイルのカーペットを選びました。
子供も柔らかい床になって大喜びでした。
しかし、ループパイルのカーペットは猫には適していなかったのです!
ループに爪が引っ掛かり爪とぎにちょうど良かったようで、Aさんの猫は市販の爪とぎには目もくれず、カーペットで爪とぎをするようになったそうです。
あっという間に張り替えたばかりのカーペットは糸が飛び出してしまい、ついには猫も爪が引っ掛かって怪我をしてしまいました。
このままでは猫にも良くないと思い、泣く泣く違うカーペットに張り替えたそうです。
後日、
「よく調べてみたら、毛は絡みやすいけど爪とぎのしがいがないカットパイルの方が猫には適していたみたいなんだ。最初にしっかり下調べしておくんだった…。」
と肩を落としていました
どの素材でどのパイルが最適なのかは各家庭によって違うので、よく調べたうえで決めましょう。
ちなみにどんなカーペットを選んでも、下地に厚さ約1cmの「ウレタン」を敷くだけでフワフワの踏み心地になりますよ。
カーペットの種類が分かったところで、DIYの手順を見ていきましょう!
【DIY】階段のカーペットの張り方を確認しよう!
階段のカーペットの張り方の手順と注意点を紹介していきます。
階段にカーペットを張るDIYは、寸法をしっかり測ったりと細かい作業も必要になってきます。
場合によっては、初心者では難しく、やっぱり業者さんの力が必要…というケースもあります。
【張り替えの前に下地をチェック!】
現在の床材がフローリングであればそのままカーペットを張ることができます。
カーペットを新調する場合は、現在の床材を剥がしてから張らなければなりません。
そこで重要なのが下地の状態と施工方法です!
DIYでは難しいものもあるので、まずは確認してみましょう。
床材の端の方を少し剥がしてみてください。
チェックするポイントは次の二つです。
|
では、どんなものがDIYに不向きなのでしょうか?
- グリッパー工法のもの
必要な材料を入手するのが難しく、高さ調整が必要なので素人には大変です。
どうしてもDIYしたい場合は、コンパネ(板)を敷いて下地調整をしてから張りましょう。
- 下地がモルタルで直張りのもの
こちらも下地調整が必要でボンド張りになるので、業者さんに依頼した方が無難です。
- 下地がボロボロの場合
下地をしっかり補修しないと怪我につながりかねないので、業者さんにお願いしましょう。
これらに当てはまらなければ、さっそくカーペットの張り替えをしていきましょう!
手順1.現在の古いカーペットを剥がす
端から引っ張って古いカーペットを剥がします。
剥がれにくいときはペンチで引っ張ってみてください。
スクレーパーを使って下地に傷がつかないように剥がしていきます。
剥がれたら残った接着剤や両面テープをスクレーパーで落とし、凹凸が残らないようきれいに掃除します。
手順2.一段ずつサイズを測ってカーペットをカットする
幅と奥行き、高さを正確に測ります。
不安であれば少し大きめに切っておき、あとで余分な部分をカットしましょう。
高さは、カーペットの厚み分を引いて切るとピッタリできます。
手順3.階段に両面テープを貼っていく
階段の足をのせる上面部分の「踏み面」と、高さの部分の「蹴上げ」それぞれの4辺に両面テープを一周貼ります。
裏面に滑り止めがついているピタッとタイプのカーペットならこれでOKです。
滑り止めがないタイプのものは、4辺以外の中央部分にもまんべんなく両面テープを貼りましょう。
剥がれてくると怪我をしてしまう危険があるので、しっかり貼れているか確認してください。
厚みのあるカーペットは、両面テープでは剥がれてきてしまうことがあります。
手順4.カーペットを張っていく
1段ずつカーペットを張っていきます。
下の段から張っていく方がやりやすいですが、上の段からでも大丈夫です。
やりやすい方でやってみてください。
スム―サーを使って空気が入らないように気を付けながら、角を出して余分な部分をカットします。
壁紙を張るのに使うローラーがあると圧着が楽にできます。
こちらはボンド張りの動画になるのですが、イメージとして参考にしてください。
【番外編】
「カーペットを自分で張るのは難しそう…」と思った方には、手軽に階段を滑りにくくする商品もありますよ!
蛍光階段マット
- カーペット裏面の保護フィルムを剥がして階段に張るだけで完成
- 蛍光の素材が使用されているので電気を消してもしばらくは段差が見えるので安心です
- 洗濯も可能です
- 全面カーペットとはなりませんが、これなら簡単にカーペット風階段ができます
階段滑り止めテープ
- こちらの商品はカーペットではなく、滑り止め用の粘着テープです
- 透明なので階段のデザインを損ねることなく安全対策ができます
- ローラーが付属されているのでピッタリ張り付けられます
滑りを抑えることが目的の方は、これらのお手軽な商品も検討してみてください。
費用も手間もぐっと抑えられますよ!
さいごに
転倒しやすい「階段」という場所で剥がれてきてしまっているカーペットはとても危険なのですぐに張り替えましょう。
カーペットの階段は年々減ってきていますが、悪いところばかりではないんですよ。
良い面や悪い面、お手入れ方法などよく考えたうえで検討してみてください。
張り替えの費用はそれほど高額なものでもありませんし、DIYという手もあります。
なんといってもフカフカの階段は気持ちが良いです。
「これだ!」というカーペットを見つけて、素敵なカーペットライフを送りましょう。
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