「トタン」と聞くと、どこか懐かしい昭和の雰囲気を感じてしまいますが、平成生まれの人たちは、もしかしたら言葉すら知らないかもしれませんね。
ガレージや工場などではよく使われていますが、実は家造りの際に、外壁材として使われていることがあります。
けれど、最近の家造りではほとんど見かけなくなっているため「トタン」自体を身近に感じることがなくなってきているのかもしれません。
外壁材に「トタン」を選ぶのには問題があるのでしょうか。
これから外壁を「トタン」にしようかと考えている人たちにとっては不安になってしまいますよね。
そこで、今回は「トタン」についての基礎知識と、外壁材として選ぶメリットや注意点についてもご紹介したいと思います。
「トタン」を選ぼうか迷っている人だけでなく、そもそも外壁について悩んでいるという人もぜひ読んでみてくださいね。
目次
外壁材を『トタン』で考えている人は必見です!
「トタン」とは、薄鋼板の表面に亜鉛をメッキしたもので「亜鉛メッキ鋼板」や「亜鉛鉄板」とも呼ばれています。
亜鉛メッキ鋼板は、トタン板として以前より使用されてきましたが、現在では亜鉛メッキ鋼板の技術が向上し、屋根や外壁の仕上げ材以外にも電機、自動車などの幅広い分野で利用されています。
「トタン」というと「錆びやすいのでは…」とか「古くさそう…!」といったイメージなどからデメリットばかりが目立ってしまいますよね。
しかし、昔と違って、現在の「トタン」には良いところがたくさんあります。
「耐震性」と「防水性」について
「トタン」には、次のようなメリットがあります。
【トタンのメリット その①】
〜軽量であるため耐震性が高い〜 トタンを外壁材に使う一番のメリットは、軽量であるということ! 外壁材が重いと、台風や地震によって、家自体にに大きな負担がかかります。また、外壁がひび割れを起こしてしまい、変形や脱落が起こってしまいます。 トタンの場合、鋼板を薄く加工しているので、非常に軽く作られています。そのため、建物にかかる負担が少なくて済みます。 つまり、トタンは軽量であるからこそ、耐震性が高くなっているというわけです。 |
下の図を見ると、地震の揺れによる建物の負荷のかかり方がよくわかります。
地震による建物への負荷は、建物の重さに比例して増大するので、外壁材が重いと、その分揺れも大きくなってしまいます。
地震で、建物が揺れ続けていると、建物は元に戻ろうとする力が大きく働きます。更に外壁材の重さも加わって、建物への負荷が一層大きくなり、建物が大きな被害を受けてしまうことがあります。
外壁などの素材の重さによって耐震性が大きく変わってくるので、建物全体の耐震性を十分なものにするためにも、軽量な外壁を選ぶことが大切です。
【トタンのメリット その②】
〜防水性(耐水性)が優れている〜 外壁材の性能として、防水性(耐水性)も重要です。特に気になるのが、外壁から建物の内部への雨漏りです。 外壁からの雨漏りは、普段では、なかなか気付くことができず、知らず知らずのうちに、建物内部の腐食が進んでしまっていることがあります。 そして、建物自体の耐久性が劣化し、建物が大きなダメージを受けていたとうことも少なくありません。その結果、建物の耐用年数が短くなってしまう危険性があります。 しかし、トタンは他の外壁材に比べて、防水性が優れているため、雨水などを通しにくくなっています。 |
雨漏りは、屋根だけではなく、外壁から起こる場合があるのです。
外壁の雨漏りの原因には、台風などの自然災害や経年劣化などがあげられます。
外壁は、雨風や自然災害など様々なことから生活空間を守ってくれることから、やはり防水性も外壁の性能には欠かせませんね。
「低価格」と「耐火性」について
トタンには、まだまだメリットがあります。
【トタンのメリット その③】
〜お値打ち価格〜 トタンは他の外壁材と比べると価格がかなり安いため、材料費にかかるコストを抑えることができます。 鋼板の種類には鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮などがありますが、その中で最も安いのが鉄の鋼板です。 トタンは、その鉄の鋼板を薄く加工して作られているため、お値打ち価格で購入することができます。 また、トタンは、価格が安いだけでなく、他の金属と比べて加工しやすいためDIYの材料としても広く使われています。 誰にでも扱えるトタンは、比較的簡単に施工ができるため、他の外壁材に比べて工期を短縮することができ、トータルコストも抑えることができます。 |
DIYが得意な人でしたら、こちらのように自分でトタンを張り替えることができます。
【トタンのメリット その④】
〜耐火性(防火性)も優れています〜 火災から家を守り、近所に火が燃え移らないようにするためにも、防火性が必要です。 鉄鋼、コンクリート、金属板などの屋根や壁などの建築建材は、建築基準法において不燃材料の認定を受けています。 屋根や外壁に燃えにくい建材を使うことで、自分の家の火災や、近所からのもらい火などを防ぐことができます。 《不燃材料》 建築建材に通常の火災による火熱が加えられ場合、加熱開始後20分間次に掲げる要件を満たしているもの
このことから、鋼板を薄くしたトタンは耐火性に優れているということになります。 |
「トタン」を外壁材に選ぶ前に注意する点
マイホームはとても大きな買い物です。人生で一番大きな買い物かもしれません。できれば、少しでも安く抑えたいものですよね。
「よし、外壁はコストパフォーマンスのよさそうなトタンにしよう!」と思われた方、ちょっとまってください。残念ながらトタンにはデメリットもあります。
【トタンのデメリット その①】
〜夏の断熱性〜 トタンは非常に熱伝導率が高く、太陽光を浴びるとすぐに温度が上昇します。 そのため、トタン屋根の場合、夏場の日中になると表面温度が70℃近くになることもあります。そのため、トタン外壁でも、室内がとても暑くなってしまいます。 |
〜冬の断熱性〜 断熱性の低い家、トタンでは、外壁や窓ガラスから大量の熱が逃げています。これではどんなに暖房をしたとしても、部屋は暖まらず、電気代だけがかかってしまいます。 また、暖房している、していない部屋の温度差が大きくなり、ヒートショックの原因にもなります。 |
トタンの外壁材は、熱を通しやすく、逃がしやすいため、断熱性が低くなっています。つまり、夏は暑く、冬は寒い家になりがちです。
<断熱対策>
最近よく使われているのが遮熱塗料です。この遮熱塗料は、塗装することによって、熱の吸収を抑制し、建物の内部への熱量の侵入を抑え、温度上昇を抑制することができます。
遮熱塗料を屋根に塗装した場合、表面温度を約15〜20℃低下させ、室内温度は1〜3℃低下させることができ、家の中の熱をこもりにくくすることができます。
また、遮熱塗料は夏の暑さだけでなく、冬の寒さにも対応しているので、快適に過ごすことができます。
断熱性を高めることで、部屋が外の気温に左右されにくくなり、夏は涼しく冬は暖かく、快適に暮らすことができ、光熱費も抑えられ、省エネにもなります。
ちなみに、室内温度が1℃下がると約10%の空調費を削減できると一般的に言われています。
【トタンのデメリット ②】
〜遮 音 性〜 家の中で快適に暮らすためには、外壁の遮音性も重要です。 車の騒音や人の話し声で、睡眠を邪魔されるとイライラしますし、家でゆっくり落ち着くことができなくなり、健康や生活環境まで影響を及ぼしてしまいます。 しかし、遮音性が高ければ、外からの騒音を防ぐことができ、快適に暮らすことができます。また、反対に、音楽を聴いたり、テレビを見たり、子どもが室内で騒いでも、周囲に気兼ねなく生活できます。 トタンの場合、下地材にそのまま貼り付けているだけでは、遮音性はほとんどありませんが、断熱材が入っていれば、かなりの防音効果を高めることができます。 ただ、雨が降るとトタンに雨音があたり、その雨音が反響して、とてもうるさく感じます。少しストレスが溜まるかもしれませんね。 |
そんな時も、遮熱塗料を塗装すれば大丈夫です。遮熱塗料には防音効果もあるので、建物の外部からの音の侵入を軽減することができますよ。
外壁材「トタン」の耐用年数と塗装について
価格が安くて軽いとなると、「耐久性は大丈夫?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
しかし実際は、「トタンの耐久性は10~20年ぐらいで、他の外壁材にも劣ることはありません」と価格のわりに耐久性が高いと評価されています。
そこで、本当に「トタン外壁」の耐久性は高いのかどうか見ていくことにしましょう。
「トタン」の錆びる原因とは!
先ほどのトタンの「張り替え」動画からもわかるように、トタンの一番わかりやすい劣化症状は錆びです。
錆びの原因として考えられるもの
<経年劣化⁈>
トタンを外壁材にする場合、どうしても切削や加工が必要になります。その切断面は鋼板が剥き出しの状態なので、そこから錆びの腐食が起こってしまいます。
皆さんも、他の建物でも錆びているトタンを目にしたことがあると思いますが、それは切断面などに長い間、雨などの水が触れることで、トタンの品質や性能が落ちてしまっているということなんです。
鉄の表面に酸素や水がある場合、化学反応によって表面から侵食される現象を「腐食」といいます。この腐食によって溶け出した鉄と酸素や水が結びついたものが「錆び」になります。
<気温と湿度>
錆びが発生しやすい条件には、気温と湿度が最も重要であるとされています。
相対湿度60%以上で、気温の温度変化が大きい場合、鉄表面が水で覆われるため、急激に錆びます。
梅雨の時期や結露には注意してください。
〜塩害〜
塩害は、主に沿岸地域に起こりやすく、塩分を大量に含んだ潮風が、家の外壁などに大きなダメージを与えています。
塩分には、鉄の腐食を早める働きがあるため、潮風にさらされた鉄部分は、通常の劣化よりもはるかに早いスピードで腐食し、錆びが発生します。
また、風向きや風の強さによっては、沿岸から数キロ離れた場所でも塩害が起こることがあります。
これらの錆びになる原因からもわかるように、トタンの耐用年数は環境や立地条件によっても変わってきます。
そして、友人のAさんからこんな話を聞いたことがあります。
〜釣り三昧を味わいたかった友人Aさんの話〜
友人Aさんの知り合いが、釣りが好きすぎて、何年か前に海近くのお家に引っ越したと聞いたことがあります。
その人は、海が近いと、いつでもすぐに釣りに行けるから便利だよと話していたと言います。
しかし、最近の話によると、家の外に置いている自転車やエアコンの室外機に、家の一部にトタンを使用している外壁が少し錆びてきたそうです。
海の近くだから、少しは塩害の影響があるだろうと思っていたそうですが、まさか本当に錆びてしまうとは思ってはいなかったようです。
また、錆びる速さにも驚いていたと言います。
この先「趣味」をとるか「錆びと戦っていく」かどうしようかなと友人のAさんは相談されたと言ってましたよ。
海のそばで暮らすことは魅力的に思えますが、苦労もあるということですね。
また、トタンは外部からの衝撃に弱いため、飛来物などがあたり、穴が開いてしまったり、変形してしまったりして傷がついてしまい、そこから錆が発生してしまうこともあります。
〜友人Bさんが泣きそうになった話〜
友人Bさんが新築の家に引っ越しをした時の話です。
友人Bさんは、外壁をおしゃれなトタンにしたとうれしそうに話していて、すごく気に入っている様子でした。
友人Bさんには小さなお子さんがいたのですが、引っ越してすぐに大変ショックなことがあったと言います。
庭でボール遊びをしていたときに、こどもが蹴ったボールがトタンの外壁を直撃したそうです。
慌てて、トタン外壁を見に行くと、見事にへこんでしまっていたとのこと。
それは、新築に引っ越しをして3日目だったそうです。
しばらくの間、友人Bさんはかなり落ち込んでいましたが、すぐに業者に頼んで直してもらったと言ってましたよ。
友人Bさんいわく「鉄は熱いうちに打て」らしいです。
トタン自体は、錆びにくいようにメッキされていますが、外部からの衝撃に弱いため、凹んだり歪んだりしてしまい、メッキが剥がれてしまいうことがあります。そのため、トタンにできた傷などから錆びが広がってしまうことがあります。
手遅れにならないうちに早めに処置をしておいて良かったです。
トタンにメッキされている「亜鉛」が耐用年数に影響
実は、トタンの表面にメッキしている「亜鉛」が素晴らしい働きをしているんです。
<保護皮膜作用>
亜鉛メッキの表面に、空気や水を通しにくい亜鉛の酸化皮膜が形成し、錆びを生じにくくする作用です。
〜犠牲防食作用〜
亜鉛メッキに、万一、傷が発生し素地の鉄が露出したとしても、傷の周囲の亜鉛が鉄より先に溶けだして、電気化学的に保護するため、鉄を腐食させない作用です。
こちらが犠牲防食作用を表したものになります。
トタンは表面が傷つくと、露出した鉄の部分に、先に亜鉛が溶け出して腐食することで、トタンの素地である鉄の腐食を防ぐことができます。
鉄の代わりに亜鉛が犠牲となって、錆が腐食するのを止めているのですが、やはり亜鉛にも限界があります。亜鉛メッキが劣化すると鉄が錆び始めます。
亜鉛ってすごいですよね。ですが、亜鉛の限界はどれくらいなのでしょうか。
「亜鉛」の限界について実験したものがあるのでご覧ください。
こちらは、各環境下における亜鉛の推定寿命を表しています。(亜鉛目付量 Z27、板厚0.30㎜ 亜鉛鉄板)
使用環境 | 田園 | 海岸 | 都市 | 工業 |
耐用年数 | 10~12年 | 6~10年 | 7~9年 | 3~4年 |
※NIPPON STEEL HPをもとに作成
トタンが錆びてくるということは、つまり亜鉛の寿命で耐用年数が決まるってことです。
ですから、トタンにメッキされている亜鉛の寿命が、それぞれのお家によって、トタンの種類や環境、立地条件が違うため、実際には10年も持たない家もあれば、20年経っても錆びない家もあるってことですね。
塗装することで「耐用年数」が長くなる!
亜鉛をメッキされたトタンは、そのまま使うことがで原則的な使い方です。
ですが、腐食環境の厳しいところやメンテナンスをする場合などでは塗装することが、耐久性をより高めるのにもっとも効果的です。
トタン塗装を自分でした人の中には、「トタンに塗った塗料が、一年後に全面的に剥離して塗装の効果がなかった」と、塗装に失敗した話もよく聞きます。
普通に鉄素地と同じように塗装すると、亜鉛と塗料成分が反応して塗膜剥離を起こすことがあります。
こちらが日本ペイントが、「トタン」などの亜鉛メッキ鋼板に塗装する際の注意点とオススメしている塗料の掲示です。
どぶ漬けめっきともいわれる、溶融亜鉛めっき鋼面への塗装は可能ですが、注意が必要です。
新設の溶融亜鉛めっき鋼には、製造過程で使われた付着阻害物質が付着している可能性が高いため、ハイポン20ZNⅡ(新)のような、溶融亜鉛めっき鋼面専用の下塗り塗料を使用しないと、せっかくの塗装が剥がれやすいという問題が生じます。
ピカピカだった新設の溶融亜鉛めっき鋼も、雨ざらしにすると、表面付着物質も流され徐々に金属光沢が失われてきます。半年くらい経過して光沢がにぶくなれば、発生している白さびを除去した上でハイポンファインプライマーⅡや1液ハイポンファインデクロ等の一般的な変性エポキシ樹脂さび止めペイントを用いて鉄部同様に塗装可能です。
亜鉛メッキ面に塗装する場合は、JGAを参考にして下さい。日本ペイント以外にも各メーカーでは「トタン塗料」や「亜鉛メッキ用塗料」など色々と販売されていますよ。
そして、こちらが亜鉛メッキのみと亜鉛メッキ上に塗装した時の耐用年数表になります。(適切な塗装をした場合)
亜鉛付着量 | 田園地帯 | 海洋 | 工業地帯 | |||
g/㎡ | メッキのみ | 二重防食 | メッキのみ | 二重防食 | メッキのみ | 二重防食 |
107~229 | 4~15 | 10~25 | 2~11 | 7~24 | 1~4 | 15~21 |
305~488 | 18~37 | 35~50 | 13~28 | 25~46 | 5~6 | 12~30 |
488~763 | 35~60 | 45~70 | 28~40 | 37~60 | 15~21 | 20~32 |
※JGAをもとに作成(年単位)
上の表からもわかるように、建物の耐用年数は、塗装をした二重防食の方が亜鉛メッキのみの約二倍にもなっています。
トタンの耐用年数が10〜20年となっていましたが、塗装することで、更にトタンの耐用年数が長くなるってことですね。
正に、トタンは耐久性に優れた外壁材ということが言えますね。
劣化する前に!メンテナンスについて
家の外壁は、紫外線や風雨にさらされて日々劣化しています。
家を建てる時には、日当たりは重要なポイントになりますが、日差しが強すぎると外壁がダメージを受けやすくなります。
こういったことが原因で、外壁が劣化し始めると、家の耐久性が落ちてしまいます。そして、雨や湿気が入り込んで雨漏りしだすかもしれません。
トタン外壁のメンテナンス時期は、再塗装が10年、張り替えが20年と言われていますが、10年経たなくても劣化症状が見られたらメンテナンスをする必要があります。
【トタンのメンテナンス時期】
|
こういった症状が出始めたら、できるだけ早く塗装することをオススメします。そうすれば、家も長持ちしますし、何よりも安心して暮らすことができますね。
そして、もし雨漏りがあった場合は「一時的な補修になってしまいますが、こちらを参考にしてみて下さい。
雨漏りや経年劣化により、トタンの表面に加工された亜鉛メッキが剥がれてしまうと、錆びが進行してしまいます。
鉄は、一旦錆び始めてしまうとボロボロになってしまう恐れがあります。
トタンの張り替えともなると、大掛かりな修理になってしまいますが、全体を張り替えなくても破損している部分だけでも取り替えができます。
また、先程と同じ補修剤で「トタンの穴」や「トタンの錆び」などを補修することができます。
水切り用不織布を貼るだけで、トタンの穴を補修することができるので、トタンの穴が気になる方は、ぜひ試してみて下さいね。
家の外壁は、普段はあまり注意して見るようなことは少ないかもしれませんが「家の小さなSOSサイン」を見逃さないためにも、たまには家の周りを点検してみることをおすすめします。
では次に、トタン外壁にはいったいどのような種類があるのかを見ていきましょう。
【トタン外壁材】どのような種類があるの?
どこか懐かしい響きがするトタン。日本では、屋根や外壁材として様々な形で使われててきました。
皆さんは「トタン」というと、シンプルな波状の形をしたものぐらいしかないと思ってるのではないでしょうか。
「トタン」は歴史が長い分、今では色々な種類のものが存在します。
【トタンの種類】
トタンには平らな平板と波状に成形した波板があります。
《平板》
〜トタン板〜 トタン板は屋根葺き、樋、塀、板金材料などに利用されています。 屋根葺きは屋根の流れにそい、瓦棒を取り付け金属板を葺いた屋根のことで、この金属板には、トタン板や銅板が使われています。 また、板金材料は、建築材料として、外壁の仕上材や水切りなどとして使用されています。 |
《波板》
トタンは一定の波ピッチで波状に曲がっている板のことで、仕上成型が違ってきます。
まず、波の大きさによって「小波」と「大波」の2つに波トタンは分かれています。
これらはJISの鋼板製波板の形状及び寸法により、規格が決まっています。
〜波トタン〜 大波は、波のピッチが76.2㎜、波の深さが18㎜で波板1号とも呼ばれており、大きい波型のトタン板です。主に工場などの屋根に使われています。 小波は、波のピッチが31.8㎜、波の深さが9㎜で波板2号とも呼ばれており、大波よりも波の数が多くなっています。屋根や外壁、建築資材に巾広く使用されています。 |
〜角波トタン〜 角波トタンは、波の形状を角型に仕上成型したものです。波トタンよりも波の数が少ないく、平面部分が多くなっています。 |
〜リブ波トタン〜 リブ波トタンは、仕上成型が角波トタンと似ており、波の形状が小さな波型になっています。 |
ちなみに、波板のところは「小波」の形状になっています。
角波やリブ波トタンは、各メーカーによって上記の図以外にも波のピッチや深さなどが違う商品があります。
また、それぞれの波板にはカラフルな色彩だったり、ひのき、白樺などの木目調、メタル調など、ラインナップが豊富に揃っています。
気になる方はNIPPON STEELやYODOKOをご覧ください。
今は、トタンに見えないようなオシャレなものがたくさんありますよ。
トタンは、折り曲げな切断が容易で、加工性・施工性に優れているため、屋根、壁、建築資材等に幅広く使用されています。
そして、トタンは、皆さんのすぐそばの色々なところで利用されているので、機会があればじっくりと観察してみてくださいね。
まとめ
皆さんは、この記事を読まれて「トタン」って意外と外壁材としての性能が高いのでは、と思われたのではないでしょうか。
外壁には「耐震性」や「耐久性」などの様々な性能が求められていますが、全ての性能が揃っている外壁材なんてものはなく、それぞれの外壁材にはメリットやデメリットがあります。
皆さんが外壁を決める際に、外壁材をどれにしようかと悩むこともあるかと思いますが、見た目だけにとらわれないように、外壁材の性能も重視して下さい。
そして、皆さんがお家を建てる時やリフォームする時には「トタン」の外壁材も、是非、候補の一つにいれてみて下さいね。
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