ガレージがある家は何だか憧れますよね。
車を持っている人なら雨風や日差しから車を守るためにガレージが欲しくなる人もいると思います。
特に男性の方なら秘密基地ができたみたいでわくわくするのではないでしょうか。
家を建ててから「ガレージを増設したいなぁ…!」と考える人は少なからずいると思います。
そんなガレージの増設ですが、忘れてはいけないことがありますよね。
それは、「固定資産税はどうなるのか?」ということ。
「増築なら、ばれないのではないか!」なんて考えてしまう人も多いことでしょう。
無断で建てて、ばれてしまったらその後はどうなるのか?
「建ててしまえばこっちのもの?」
なんて淡い期待を胸に強行突破してしまったら取り返しつかないことになるかもしれません。
そんなことにならないように、固定資産税について一緒に学んでからガレージの増設を考えましょう!
目次
ガレージ増設!固定資産税がかかる条件とは
建設途中なら施工会社が申請してくれるのですが、家を建てた後の増築だとガレージの申請はどうすればいいのか疑問に思いますよね。
ガレージ増築場合も「建物」と認められると原則として固定資産税がかかってきます。
それでは建物と認められるものはどのようなものなのでしょうか。
建物と認められる条件
- ガレージ下に基礎が作られており、土地に固定されているか
- 屋根があり三方向に壁が作られているか
- 住居・作業・貯蔵など目的に応じて利用できる状態であるか
上記にあげた3つの条件を全て満たしていると建物として認められ、固定資産税がかかってきます。
基本的にカーポートは周辺が壁に囲まれていないので固定資産税がかかりません。
車を雨から守りたい、雨にぬれずに荷物を乗せたり下ろしたりしたいというだけであればカーポートの方がいいですね。
事務所や店舗の来客用などに設置されたカーポートについては「償却資産」として固定資産税の課税対象になります。
このようにガレージを建てたいけれど、税金対策でカーポートにする方は多いです。
ですが、高級車やどうしても愛車を雨風から守りたいという方は固定資産税を支払ってでも作るようです。
ガレージ増設の税金対策
ガレージを増設すると固定資産税がかかる、と上記でご説明しました。
残念ながら、基本的に固定資産税がかかってくることに間違いありません。
できるだけ税金を抑えるにはどのような税金対策、工夫があるのか調べてみました。
●窓やシャッターなどの設備の取付の工夫
ガレージを作る際に換気や明かり取りのために窓を取り付けると思います。
この窓も大きさや素材によって固定資産税の評価額が大きく変わってくるので注意が必要です。
少しでも固定資産税を安く済ませたいのであれば、窓を小さめに取ったり、換気ができる最低限の数に抑えたほうが良いでしょう。
また、ガレージの出入り口にシャッターを取り付ける事が多いとは思います。
このシャッターを電動にするとその分、固定資産税が上がります!
他にも、愛車を眺めるために壁一面にガラスを使用すると評価額がアップするようです。
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車が趣味という方にとっては愛車を眺められる最高の環境ではありますね。
このように、ガレージが普通の家と近い構造になれば、なるほど固定資産税はかかると認識しておくといいかもしれません。
●床面積についての工夫
ガレージが占める床面積が5分の1未満なら床面積に加えられません。
ということは固定資産税もかからないということです。
たとえば、延べ床面積が45坪の建物ならガレージのスペースを9坪以下にすれば容積率の緩和特例が受けられ固定資産税が安くなります。
一部屋を全てガレージとするなら固定資産税がかかってきてしまいますが、こうすることで税金を抑えることができますね。
家以外にガレージを増設するとなると建ぺい率の基準を超える可能性が出てくるのでそちらも注意が必要です。
都市計画などその地域によって建ぺい率は違います。
建てる地域の建ぺい率はいくらなのか確認しておきましょう。
ただ、コンパクトにおさめようとするばかりだと使い勝手が悪くなってしまう可能性があるので注意しなければいけません。
車1台停めるのに必要なスペースは最低でも5坪で、これよりも狭くなってしまうと乗り降りするのも大変になりますし、荷物を出し入れもやりにくいです。
ガレージ内でどのような使い方をするのかしっかりと考えてからガレージの広さを設置しましょう!
他には対策としてガレージの壁を三方向に作らないというのも一つの案です。
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コチラのように一面は壁ではなく柱のようにすれば一部が外にオープンとなっており、固定資産税には含まれない可能性があります。
個人的には一部がオープンな作りだと窓やシャッターの設備は不要になるので、このような作りでもいいような気がします。
また、都心部に多いビルトインガレージでもこのように建てている方もいらっしゃいます。
もちろん耐震性を考えれば壁にしたほうが強度も上がるので、良いのですが狭小スペースで三方向を壁にしてしまうと車からの出入りがしにくくなってしまいます。
そのデメリットを取り除くために一部はオープンにするデザインもあるようですよ。
ガレージを増設するなら建設確認申請が必要!
建物と認識される10m2を超えるガレージは建築確認が必要になってきます。
なので、ガレージを増築する際には建築確認申請を提出しなくてはいけません。
あまり聞き慣れない言葉なので何をすればいいのかよく分からないですよね。
建物を建てる時に建物や地盤が建築基準法に定められているか確認する作業です。
建ぺい率や容積率がしっかり守られているのか、シックハウス対策はしてあるのかとチェックされます。
この確認は各自治体や自治体から指定を受けている民間の検査機関の方がこられて行います。
検査をしてもらうために申し込むことを建築確認申請といい、この申請は2回行われます。
- 最初は着工前に申請し、書類での確認となります。
- 次は工事が終わり完成した後に、申請された通りに作られているのか検査しにくる完了審査を行います。
1 | 建築確認の申請を出す |
2 | 自治体が書類を確認 |
3 | 『建築確認済証』の交付 |
4 | 建物が完成 |
5 | 完了審査の申請 |
6 | 完了審査を行い 『完了審査済証』の交付 |
7 | ガレージが使用可能に! |
この建築確認済証がないとリフォームや増築する前に最初から構造計算を行わないといけないため時間や費用がかかってしまうので注意しなければいけません。
⇓コチラの記事では、新築住宅について書かれているのですが、固定資産税についても分かりやすく説明しているのでご興味があればどうぞ!
建築確認申請が必要なことは理解できましたが、これを怠るとどうなるのでしょうか?
建設確認を怠ると懲役・罰金になる可能性も!?
建築基準申請をしなかった場合、建築基準法違反になります。
建築基準法の無確認工事にあたり懲役1年/罰金100万円となります。(参考:国土交通省 厳罰化に関する基礎データ)
また、除去命令や除去命令が出ても放置しておくと強制撤去・改修工事・悪質なものは公表もされます。
住所、建物の写真まで公表され改善されるまで掲載されることもあります。(参考:横浜市HP)
せっかく建てたものを再びお金をかけて解体して、罰金まで払わないといけないなんて残念ですよね。
そうなる前にちゃんと許可を取ってから建てましょう!
ですが、それでもばれないだろうと思っている方は案外多いようです。
近隣の方と仲良くしているのに、誰が通報したんだろう…?なんてことをずっと考え続けながら過ごすのは嫌ですよね。
増築を始めてすぐに通報された方もいるそうです。
新築で家を建てた後にやっぱり車庫が欲しいと思い、ガレージを増設しました。
ところが、近所から「あのガレージは違法ではないか」とクレームが出たらしく、役所の方がきて違法なので取り壊すよう言ってきました。
工事もストップしてしまい、役所の方からは度々怒りの連絡がきて困ってしまいました。
結局、これから付き合っていくご近所からの目もあり、工事は取り止めに…。
ガレージを建てる際に発生した費用も払わなければならなくなり、もっとよく調べてから増設をすればよかったと後悔しています。
増設工事を始めてすぐに通報されるなんて嫌ですよね…。
これから仲良くしていきたい近隣住民さんからの通報だと余計に辛いです。
実際に私の近所でもプレハブ小屋でしたが、違法ということで通報され撤去することになりました。
他にもパトロール強化週間もあり、最近では毎年撮影し航空写真からも発覚するようです。
引用:東京都都市整備局HP
近隣住民の方やパトロール体制が強化されていると意外とばれてしまう可能性があります。
違法建築として見なされた場合、融資が通らなくなる他に売却も難しくなります。
ちなみに、税金を納めることができる期限は5年とされています。
時効は5年ですが、脱税の意思が発覚した悪意のあるものに対しては7年です。
これらのことをみても、バレなくても将来、困ることになることがわかりますね。
延滞してしまったら…?延滞金の計算してみよう
納めないとならない税金が支払われていない場合、それは延滞金となります。
滞納してしまった場合、延滞金がどれぐらいかかるのかシュミレーションしてみたい方もいらっしゃると思います。
その計算方法をご紹介します。
●延滞金の計算方法
延滞税の額は、法定納期限の翌日から完納する日までの日数に応じ、次により計算した金額の合計額(+)となります。
納期限(※)までの期間及び納期限の翌日から2月を経過する日までの期間については、年「7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合
納期限の翌日から2月を経過する日の翌日以後については、年「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合引用:国税庁 延滞税の計算方法
最大で利息14.6%は大きいですね!
こんなに利息がかかるのなら最初からちゃんと税金を納めた方が賢い気もします…。
そんな方には、こちらのkeisanサービスは滞納した滞納金を代わりに計算してくれるサイトがありますよ。
入力していくだけなので簡単で便利です!!
さいごに
こっそり建ててしまえば、ばれないという考えの人はまだまだ多いようです。
しかし、見つかってしまったら大金・信用を無くしかねません。
お金もなくなり、家を売ろうとしても次の融資が受けられない、相手も見つからないとなると固定資産税を払わない代償は大きすぎますね。
かといって、固定資産税を少しでも安くするために小さいガレージを建設してしまうと使い勝手が悪くなってしまいます…。
そうなっては、せっかくのガレージスペースを楽しめなくなるかもしれません。
ばれるかもしれない…と不安を抱えて暮らすのはとても辛いです。
土地や間取り、建築基準法をしっかりと考慮した上で固定資産税を払ったほうが心配もいらず素敵なガレージライフが楽しめるはずです。
これを読んだ方が少しでも理想のガレージが建てられることを願っています!
あなたの火災保険は大丈夫?
火災保険を決める時、不動産屋に勧められた火災保険にそのまま加入していませんか?
それかなり、損しています。
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