綺麗で快適な新築に住みたい!
と考えたことがある方は多いのではないでしょうか。
人によって様々な理由や状況があり、新築物件を検討し始めることがありますよね。
しかし、新築物件を購入するとなれば、様々なお金がかかります。
住宅ローンを組むとなると、「頭金はどうする?」「いくら用意したら良いの?」などと悩むこともよくある話です。
そもそも、頭金なしでも新築物件を建てられるのでしょうか。
きちんと調べないままローンを組んでしまうと、後々住宅ローン破綻してしまうことも…。
後々「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、新築物件を購入する前にしっかりと理解していきましょう。
目次
新築の購入に頭金はいくら必要?
新築物件を購入するのに正直気になることといったら、頭金ではないでしょうか。
頭金はあったほうが良いのか無くても問題ないのか、また頭金としていくら用意しておけばよいのか…お金に関しての悩みは尽きませんよね。
まずは頭金の割合についてチェックしてみましょう。
頭金の割合で将来が決まる!?
一般的に多くの住宅ローンは、物件価格の9割までお金を借りられるので頭金は最低2割は用意した方が良いと言われています。
しかし2割といっても、家を購入するとなると何百万という単位になります。
2割も用意しなくていいんじゃない?と考える方もいらっしゃいますよね。
頭金のあるなしでどの程度、総返済額が変わるのか見てましょう。
◆3,500万円の物件を購入した場合
※35年返済、金利2.0%で試算。(ここでは諸経費は考慮していません。)
頭金 | 借入額 | ローン総返済額 | 合計【頭金+ローン総返済額】 |
頭金なし | 3,500万円 | 4,870万円 | 4,870万円 |
頭金1割(350万円) | 3,150万円 | 4,383万円 | 4,733万円 |
頭金2割(700万円) | 2,800万円 | 3,896万円 | 4,596万円 |
頭金ありのメリット
頭金なしよりも、一定額(1割か2割)を自己資金で支払うことによって、住宅ローンの借入額を少なくする事ができ、ローン総返済額を少なくできるというメリットがあります。
頭金なしの場合と頭金2割を入れた場合
最終的な返済額に274万円の差が出ます。
借入金額が少なければ少ない程、利息も少なくなり返済額にも差が出ることが分かりますね。
この表の数字だけを見ると、頭金は物件価格の2割ほどを用意したほうが良いという結論になりますが、実際はそうとも言えません。
無理に2割の頭金を入れてしまうと、住宅ローン破綻してしまう可能性も出てきます。
そこで、家庭ごとの経済状況によって頭金の金額を決めることをおすすめします。
頭金の金額を決めるポイント
頭金の金額を決めるポイントについて見ていきましょう。
- 月々に支払う返済希望額から決める
- 手元に残しておく金額から決める
一つ一つ詳しく見ていきます。
◆月々に支払う返済希望額から決める
住宅ローンは長い期間払い続けていくものです。
ですから、無理のない返済希望額を設定するのがおすすめですよ。
住宅ローンのシュミレーターができるサイトがありますので、そちらを元に計算してみましょう。
先ほどの表と同じように3,500万円の物件を購入し、35年返済、金利2.0%で借入した場合を見てみましょう。(ボーナス払い年20万円を含む) 【結果】 借り入れできる額は2,615万円になりますので、頭金は3,500-2,615で885万円ということになります。 |
◆手元に残しておく金額から決める
いつ誰にもしものことがあるかは分かりません。
不足の事態に備えて、ある程度のお金は手元に貯蓄して残しておきましょう。
手元にある貯蓄は、半年間生活できる程度が最低でも必要と言われています。
もちろんそれぞれの家庭によって、毎月必要な額は変わってきますので一度計算してみてもいいかもしれませんね。
このように、月々の返済額と手元にどれくらいの貯蓄を残しておきたいのかを考えることで、頭金をいくら用意すればよいのか決められますよ。
きちんとシュミレーションをしていくことが大切ですね。
不動産やハウスメーカーに勧められた火災保険にそのまま加入していませんか?
新築物件の頭金事情~頭金は絶対必要?~
頭金をいくら用意すればよいのか見てきましたが、様々な理由で頭金が用意できないこともありますよね。
「じゃあ、物件購入を諦めるしかないのか…」と思ってしまいがちですが、あきらめる必要はありません。
頭金なしでも家は建てられます。
ただし、頭金なしで購入するとリスクがあることをしっかりと理解しましょう。
新築物件を購入する時に頭金が必要な理由
今は頭金なしでも住宅ローンが組める「フルローン」や、「オーバーローン」という商品が提供されています。
しかし、ローンの総返済額が多額になるので、できるのであれば頭金を用意する方が安心です。
頭金 | 借入額 | ローン総返済額 | 合計【頭金+ローン総返済額】 |
頭金なし | 3,500万円 | 4,870万円 | 4,870万円 |
頭金1割(350万円) | 3,150万円 | 4,383万円 | 4,733万円 |
頭金2割(700万円) | 2,800万円 | 3,896万円 | 4,596万円 |
先ほどもご紹介したこの表を見ても分かるように、頭金があると総返済額を減らすことができます。
頭金を貯めながらお金を貯める習慣を身につけ、住宅ローンの借入額をすこしでも少なくできれば、毎月の返済額も少なくて済み、後々楽になるということから頭金が必要とされています。
頭金の重要性【売却やローンの借り換えへの影響】
新築で家を購入したものの、様々な事情があり手放さなくてはいけなくなることもあります。
また年数が経ち、住宅ローンの借り換えを考えることもありますよね。
そのような時に頭金ゼロで購入してしまうと、物件の価格が住宅ローン残高よりも低い「担保割れ」を起こす可能性が高くなり、足りない分を補填しなければならなくなる事もあります。
担保割れとは、担保として提供されたものの現在の担保評価額が、ローン残高より少なくなっている状態のことをいいます。売却するためには売却しても残るローンを自分で補わなければなりません。最近では、住宅の買い替えの時に利用できるローンは新規物件購入と同時に担保割れした分の融資まで行うケースもあります。
引用:イー・ローン
先ほど、3,500万円の物件を購入した場合の試算表を出してみましたので、同じように3,500万円の物件を購入した方の場合で見てみましょう。
◆3,500万円の物件の場合
※購入から8年後に売却をする場合(当時点での価格2,500万円) 金利1.5% 35年返済
頭金 | 住宅ローン残高 | 補填 |
頭金なし | 2,854万円 | 354万円 |
頭金2割 | 2,283万円 | 必要なし |
頭金を支払っていなかった場合
家の売却額だけで住宅ローンを完済することができず、自己資金で354万円の補填が必要になってしまうのですね。
ローン借り換えの場合
担保割れをしていなければ、借りられる住宅ローンの選択肢が増えて、より有利なローン換えが期待できます。
ここで言えることは、頭金も重要ですが借入額をいくらにするのか、そしてその借入額の返済に無理がないのかが重要になってきます。
Sさんはシングルマザーの時に、再婚をしないつもりで中古住宅を購入して住んでいた時期がありました。
しかし数年後、今のご主人と出会い再婚をすることになり、そのご主人が数年前に新築で購入した家に住むことになりました。
この段階でSさんが購入した中古住宅を売っても、住宅ローンの残額には足りず、なんとダブルローンを組むことになってしまったのです。
物件を購入するならしっかり人生設計をしておかないと、後々痛い目に遭うとつくづく思ったそうです。
新築の家の購入などで住宅ローンを組むときは、その判断に誤算がないかも考えておかないといけませんね。
頭金なしでも不利にならないこともある!
頭金は用意した方が有利ということでしたが、頭金がないと全てが不利になるのかと言えば、そうとも言い切れません。
頭金ゼロでも人によっては好都合な場合もありますよ。
- 今住んでいる物件の家賃が高い(条件が悪い)
Aさんは家族3人で賃貸の一軒家に住んでいました。
しかしその一軒家は家族3人で住むには十分な広さはありましたが、家賃が少し高めで、近隣トラブルもありました。
近隣トラブルについては詳しくは書けませんが、命の危険を感じることも何度かあったそうです。
そのような事情から住み続けることは難しくなり、少し前から考えていたマイホームを急遽購入することにしました。
すぐにでも新しい家で生活したかったため、貯蓄は頭金に入れず頭金なしでの購入に踏み切りました。
頭金を入れなかったのでローン年数は長いのですが、びくびくすることなく楽しく幸せな毎日を送っています。
このように、家賃が高い場合や物件が古くて修繕があちこち必要だったり、光熱費がかかりすぎている場合も、頭金なしで新しい物件を購入した方がお得な場合もあります。
他にも) ・近隣トラブル(騒音・嫌がらせ)があって寝不足になっていたり |
その不利な物件に高い家賃を払い続けるよりも、精神衛生上良いですよね。
- お値打ち物件・掘り出し物件がある
建売一戸建てや、分譲マンションでは、建てた会社が販売しますが、もし売れ残ってしまった場合に、値下げしても売るようになります。
その際に値引きしてでも売り切らないと利益にならないので、100万円や200万円の値引きがあったりします。(※事前に確認をする)
お値打ち物件は早いもの勝ちで、同じ条件の物件はなかなか出てきません。
どうしても気に入ったお値打ち物件の場合は、頭金なしで購入してもいいかもしれませんね。
頭金なしでも物件を決めてしまう価値はこの場合はありますね。
- 手元に貯蓄を残したい
頭金を入れることによって貯蓄がほとんど残らないのであれば、無理をする必要はありません。
今後のライフプランを今一度話し合って、書き出してみましょう。
いつ、どのくらいのお金が必要になりそうなのかを、しっかり把握しましょう。
ある程度は手元にお金を残しておかないと、いざ出費が発生した時になにも出来なくなってしまいます。
住宅ローンを借りることがきっかけで、お金を借りることがクセになり「お金がなかったら、また借りればいいや」と言う発想になってしまう方もいらっしゃるようです。 そうなってしまうと多重債務に陥ってしまいかねないですし、借金返済に苦労することになりますので気をつけましょう。 |
そうならないためにも、手元にある程度のお金を残しておきましょうね。
- 住宅ローン控除を最大限に利用したい
頭金をあえて0円にしておき、控除期間が終了次第繰り上げ返済を行なうことで、総支払額やその後の毎月の返済額を抑えることもできます。
住宅ローン控除の恩恵を最大限に利用するという選択肢ですね。
後からの繰り上げ返済で、ある程度のお金を一括返済することが出来れば、その分の利息の返済を軽減することが可能になりますよ。
頭金なしで家を購入する場合
金融機関に1度相談してみることも重要です。
基本は土地と建物の分しか融資はしてくれませんが、家を頭金なしで建てる場合、必要な諸経費、カーテンなどの家具の家財も融資対象となる場合があります。
金融機関にもよりますので、ローンの説明を受けてみて、どこまでが融資対象となるのかを確認することもおすすめします。
家財道具などもローンに含むことに関しては、賛否両論あり個人的にはあまりおすすめはしません。
家財が仮に100万円、3,000万円の住宅ローンを3%の金利で組んだとすると、総返済額が161万円程アップします。
実に1.6倍もの金額を支払うことになります。
頭金なしで家を購入する場合は、どこまでローン組むのかをしっかり検討しないと、余分なお金がかかってしまいますので注意しましょう。
頭金以外にかかるお金【諸経費】
頭金なしで家は購入できるとお伝えしましたが、3,000万円の物件を3,000万円ぴったりで買えるわけではありません。
これから家を建てるとなると、土地の地盤調査や地盤補強など家を建てる土地にも費用がかかります。
土地によっては盛り土をする場合もあり、どれくらいの金額がかかるかも業者によってピンキリだと言います。
- 印紙税
- 登記費用
- 住宅ローン借り入れ費用
- 不動産取得税
- 仲介手数料(不動屋さんが売主の場合は、仲介料は0円です。)
- 火災保険料
- 固定資産税精算金
それに加え、物件に引っ越しをする際は引っ越し費用もかかりますね。
自己資金が少ないと、せっかくの新築物件も部屋のインテリアが揃えられなくなってしまい、台無しになってしまいます。
一戸建ての場合
固定資産税が掛かり、数年に1度は家の修繕費もかかる可能性もあります。
マンションの場合
月々の管理費用が掛かってきますよね。
ここまで見てわかるように頭金なしで家は買えますが、ローン総返済額が増えるばかりではなく、ローン以外の月々に掛かるお金(諸経費)も発生します。
だいたいの目安の金額としては、新築なら物件価格の3%、中古なら物件価格の6%の諸経費が必要になります。
3,000万円の物件を購入した場合は、90万円~180万円くらいの資金を用意すると言うことになりますね。
新築購入時の注意点
住宅ローンの総支払額などの数字だけで損得を考えてしまうことです。
確かに頭金を多く入れる方が有利かもしれませんが、もしもの時に備えるお金も必要です。
生きている限り、色々あります。病気になってしまうこともあるでしょう。リストラ、転職などで収入が下がる等のトラブルもないとは言えません。
そのようなことがあったら、住宅ローンの返済が滞ってしまうということも考えられますよね。
貯蓄を全て頭金に入れてしまうことのないよう、もしもの時の緊急資金は備えておきたいものです。
知人が新築物件に引っ越しをし、当初はとても喜んでいました。
しかし、冬になると暖房光熱費が前に住んでいた賃貸住宅より3倍以上もかかってしまったそうです。(家の設計上、結露するから全部屋を暖めるように言われたみたいです。)
家中暖かくなったものの、その分家計は火の車に…。
おまけに頭金なしで家を購入し、手元には少しの貯蓄のみ。
貯蓄が少しあったおかげで不足分を賄えることはできましたが、家を買ってからは以前よりも家関係の出費が増えてしまい、食費を切り詰めての生活になってしまったようです。
そんな中、些細なことから夫婦喧嘩に発展してしまい、こんな事になるのならきちんと貯蓄をしておけば良かったと後悔しているようです。
家を購入する前にオススメな本
家を購入することは、一生に1度の大きな買い物ですよね。
失敗したくないと考えインターネットで調べ物をしても、情報が爆発するくらいに大量にあるので、誰の意見を聞いたら良いのか分からなくなる時があるかもしれません。
そんな時は本を読むことをおすすめします。
本を読むと自分の軸がブレずに他人の意見に流されることもなくなりますよ。
本の全てを参考にするのではなく、大きな決断をする際の判断材料になれば良いかと思います。
自分に合うものが1つでもあれば、是非実践してみて下さいね。
▲コストダウンできるところを細かく解説している本。家を建てる際のこだわりポイント、こんな間取りにした等の理由や利点がインタビューされています。
▲山崎元先生のお金について書かれている本です。
書店に立ち寄った時にたまたま見つけた本ですが、お金の事でなかなか気づけなかった事実が書かれています。
例えば、金融機関や家の営業マンなどは「いかに自分のところに手数料が入る商品を買ってもらうか」と言う利害を持っていることが自然です。
言われるがままにしてしまうと、危険なことや、”人生とお金の計画は人任せにしない“と言うアドバイスも書かれています。
お金を借りると言うことや、家を買うかどうかについても書かれている良本です。
今の火災保険で本当に大丈夫ですか?
まとめ
家を購入する際の頭金は、あった方が生活にゆとりもできて何かと有利です。
かと言って、ローン総返済額を気にしすぎるあまり、貯蓄を全く残しておかないのも考えものです。
購入時にまとまった資金を用意できないのであれば、現在の貯蓄や今後の収入見込みの兼ね合いも重要になりますので、身の丈に合った借入額を検討すべきです。
まだ物件を検討中であれば、まだまだ考える時間があるはずなので、後悔のない選択をして下さいね!
あなたの火災保険は大丈夫?
火災保険を決める時、不動産屋に勧められた火災保険にそのまま加入していませんか?
それかなり、損しています。
勧められるがまま高い火災保険に加入する前に、複数の保険会社を比較してもらった方が安い上、補償内容も整っている火災保険に加入できます。
私の場合、不動産屋に勧められた火災保険に入っていましたが、見直しをしたらなんと16万円も保険料が安くなりました。
比較してもらうと自分に合った最安値の火災保険を見つけることができます。
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