近年は少子高齢化や価値観の多様化、住環境など様々な理由により神棚や仏壇を置かなかったり、処分する家庭が増えてきています。
墓じまいをしてお墓を処分したり、別の供養の形をとっている家庭もありますよね。
けれども、この記事を読んでくださっている皆さんは、神棚や仏壇を設置することを迷っていらっしゃったり、検討されていたりするのではないでしょうか。
・神様をこれまで通りお祀りしたい
・先祖供養をしっかりしたい
・新築を建てる際の神棚や仏壇の置き場所の問題があり、どのようにして良いのか困っている
・親族から引き継ぐように言われているが、「そもそも必要?」「無理に置かなくても・・」と疑問に思っている
信仰心もないので置かないと言う方もいますし、置かないからと言ってバチがあたると言うことは一切ありませんし、縛られることはありません。
ただ【神棚や仏壇を置いた方が良い】と言う話もよく耳にしますよね。
この記事では、神棚や仏壇を置くとどんないいことがあるの?というお話から、実際に設置する場合に注意したいことについてお伝えしていきたいと思います。
目次
新築に神棚や仏壇を置く生活で得られるもの
そもそも神棚はお願いごとをする為でなく、日々生かされていることに感謝するために設置するものです。
仏壇もご先祖様を供養するだけでなく、神棚と同様に感謝の意を伝えます。
神棚や仏壇を設置すると、家の中に感謝の気持ちを表す場を作ることができます。
家の中で「感謝する場」を作れる
最近はコロナウィルスが世界的に大流行し、「自粛」と言う言葉を多く聞くようになりました。
神棚や仏壇は建物の中に設けますので、外に出てお参りする必要はありません。
神様や仏様に感謝をすることによって、守っていただけるようになり、ご利益なんてあればとても嬉しいですね。
Fさんが子どものころ家を建てたそうなのですが、新築と同時に神棚と仏壇を設けたそうです。
その頃からFさんのご両親が神棚と仏壇を大事にしていたので、それを見て育ったそうです。
そこまできっちりしていたわけではなかったようですが、できる時は必ずお水を取り換えたり、お供物などを備えてお参りしていました。
Fさんは大人になって、やはり神様や仏様を大事にしていたから、こうして元気でいられるのだなと思っているそうです。
普段から神様や仏様を大事にする気持ちを持つことは、とても大切なことですね。
そういう行いをすることによって、心が育ち、人として正しいことを選択する土台ができるのではないかと思います。
- モダンな神棚
他にも様々な神棚がありますが、お札は入っていないので地元の神社で頂きましょう。
大切な人をいつもそばに
仏壇の場合はご先祖様をお参りする他に、手元供養をすることができます。
従来からある習慣やしきたりに囚われずに供養する方法。 ライフスタイルに合わせて、自由にお参りが出来る環境をつくることができます。 主に、故人の遺骨をお寺や墓地に納骨しないで手元で保管される場合に用いる言葉です。 地域によっては分骨をして手元供養する考え方もありますが、お寺によっては禁止している所もあります。
最愛の人の遺骨を身近に置くことで心のよりどころとなり、【仏壇】という言葉より【大切な人の居場所】というほうがしっくりきますね。
手元供養をする際には、住環境に合わせた仏壇を置くと良いです。
本格的な仏壇も仏具店に置いてありますが、近年ではインテリア性のあるミニ仏壇もあります。
- ミニ仏壇
昔ながらの形なのに、電子レンジと同じくらいのサイズでコンパクトです。
優しいフォルムで、自然にリビングに置いておけそうです。
家の雰囲気に合わせて置くことができたり、場所もとらないので良いですね。
その際に心がけて欲しいことがあります。
神棚と仏壇は家の中の「小さな神社と小さなお寺」
神棚や仏壇を置いてお参りができることは、とても良い習慣に繋がります。
置くからには、決して粗末な扱い方をしないことです。
神棚ならお札を入れたり、仏壇ならお位牌や遺骨を置くことになるので、そこに神様や仏様が居る場所になるからです。
【両者の特徴】
神棚 |
神棚は神様を祀る場所として、神社の形を模して作った宮形の中に神社のお札を祀ることになります。 主に地域の氏神様を祀りますが、信仰しているもので大丈夫です。 |
仏壇 |
仏壇に亡くなったご先祖様をお祀りします。お位牌には戒名をお寺のお坊さんに書いて貰えます。 仏壇の真ん中に信仰するご本尊を祀るのが一般的です。 |
新築の家に神棚を設置するなら、地域の神社に神棚を持ち込んで魂入れをお願いすると安心です。
仏壇の場合もお寺に魂入れをお願いして設置します。
神棚や仏壇を購入した場合や引越しの際、魂入れと言う儀式を行います。
作って設置しただけではそこに魂が宿っていない状態なので、礼拝の対象となりません。
インターネットなどの通販で購入した場合は、魂入れを忘れがちになるので気をつけましょう。
檀家であればお寺に連絡をすると、お寺によりますが家まで来てくれてお参りしてくれます。
定期的にお供物やお水を取り替えたり、こまめな清掃も心がけましょう。
しきたりや周りの声との付き合い方
一昔前とは違い、昨今では神棚や仏壇を置かない家庭も増えてきたことは冒頭でもお話した通りです。
ライフスタイルや住環境の変化で、置きたくても置けないこともあり得ますよね。
それが非常識と言うわけではないので、これからどんなライフスタイルで生活していきたいかを考えてみましょう。
【親族からの声】価値観に縛られない
もし親族や自分の親などから神棚や仏壇を引き継いで欲しいと言われているなら、話し合って決めることになります。
それぞれ信仰しているものや、価値観の違いもあるので意見の食い違いが起こり大変な面も出てきます。
知人M氏には、知り合いに教会の牧師さんがいるようなのですが、キリスト教なので神棚や仏壇の概念がなく、一方的に教会の考えを押しつけられて困っているようです。
M氏は自分の親から神棚と仏壇を守るように言われていて勿論そのつもりでいたので、教会の牧師さんの考え方は納得いかないようでした。
そもそもキリスト教は一神教なこともあり、M氏の知り合いの牧師さんの教会では、それ以外の神様や仏様はいないと言う考え方であったようです。
M氏は自分には合わないと思ったそうで、そこの教会の価値観に縛られることなく、親の意思を引継ぎ神棚と仏壇を守ったそうです。
人の意見を聞くことも勿論大切なことですが、一番は自分がどうしたいのか明確にすることです。
人の意見を聞いて納得いかないのであれば、従う必要はありません。
ただ、将来価値観が変わることも考えられますから、いずれ置けるように場所を確保して置くということも検討されるといいでしょう。
【将来を見据えて】いずれ置けるように間取りを設計する
実は最近は、初めから神棚や仏壇を配置する家庭は少ないようです。
後々配置できるように間取りを設計しておけば、自分たちのタイミングに合わせてストレスなく神棚や仏壇をお迎えできそうですね。
同僚のOさん宅は、今はまだ神棚も仏壇も置くつもりはないけれど、将来神棚や仏壇を置けるように間取りを設計して和洋室を作ったそうです。
和洋室なので床は畳ですが、カーペットを敷いたりして現在は洋室として使っています。
神棚と仏壇を設置する場所には、壁を厚くしたり、コンセントの配置もして、いつでも置けるようにしているそうです。
後から設置することができる間取りを作っておけば失敗はないですね。
間取りの中に組み込むときに気を付けたいポイント
神棚や仏壇はどこに置いたら良いでしょうか?
同じ部屋に置いても構わないのですが、神棚と仏壇は向かい合わせに置く事は避けた方が無難です。
どっちか一方をお参りしているときに背を向けることになり失礼にあたるからです。
気をつけたい神棚や仏壇の方角
家を建てる時は特に、方角を気にされる方は多いと思います。
家の中に神社、お寺を迎え入れるわけですから、特に大切にしたいですね。
- 神棚と仏壇は向かい合わせに設置しない
- 神棚は南向きか東向きに設置すると縁起が良い
- 神棚は上に、仏壇は下に配置する
- 神棚を一階に設置する場合、天や雲の神具も設置する
- 玄関やトイレの近くに設置するのは避ける
神棚
神棚は南向きか東向きに設置するのがいい言われています。
南は発展する、出世すると言う意味合いを持ち、東は活動的、エネルギーに満ち溢れる象徴を持ちます。
南と東だけが絶対に吉になるからという理由ではなく、その土地にあったエネルギーの流れを捉えています。
後ろに山があり、前には盆地などの空間が広がる土地を、背山面水(はいざんめんすい)と呼んで吉の土地と呼んでいます。
また神様は天に住んで人々を守っていることから、神棚は下から見上げるように上の位置に設置するよう心がけましょう。
古いお札や神棚がある場合は、神社へ返納するかお焚き上げしてもらいましょう。
仏壇
仏壇はご先祖様をお祀りするもので、人は大地に住み仏へと歩む修行をすることから、神棚より下の位置に配置します。
設置する階数・位置に気を付けて
また2階建の建物で、1階に神棚を設置する場合は少し注意が必要です。
神棚の上の階が、もし廊下など人の通る場所だと神様の居る場所を踏むことになるので、できれば避けるか、避けられない場合は神棚の上に「天」や「雲」と墨で書いたお札を貼るか、神具を置きましょう。
手書きが面倒な場合は以下のような神具があります。
- 神具「雲」と「天」
テープで簡単に貼れます。木製で綺麗な仕上がりで高級感もあり良いですね。
その他、玄関やトイレに近い場所も人間の使う場所なので、避けましょう。
置き方や方角にこだわるのは何故?
良いとされている方角や位置について書いてきましたが、そもそもどうしてそんなにこだわる必要があるんでしょうか?
昔からその方角や位置に沿って配置することが縁起が良いとされているからです。
家を建てる際、工務店やハウスメーカー側からは「方角は特に気にしなくても大丈夫です」と言われることが多いですが、建設側の都合でという場合もあるそうです。
新築で家を建てる際に、神棚と仏壇の配置を工務店に相談したところ「方角は特に気にしなくて大丈夫ですよ」と言われたそうで、本当にそうなのか疑問に思っていたそうです。
後から知り合いの設計士さんに相談したところ、それは工務店側がなるべく簡単に設計をしたいからであるようです。
それでは困るので、昔から縁起が良いとされている方角に間取りを作ってもらったそうです。
どうしてそこまで方角にこだわるのかと、妻の母方の話によれば、縁起の良い悪いと言う話はまんざら嘘でもないらしいのです。
現に縁起の悪い方角に設計した家の主人が、次々と不幸に見舞われたそうです。
偶然が重なっただけだと思ったそうですが、家の大黒柱である主人が不幸に見舞われるのはあってはならない話です。
知らないで建ててしまったのなら仕方のない話ですが、神棚仏壇に限らず方角は気にした方が良いと言っていたそうです。
神様や仏様の居る場所は人間優先の考えになることなく、失礼のないよう心がけたいものです。
神棚や仏壇を移動させる場合も同様に無礼のないようにしましょう。
新築への引っ越しの際に注意することは?
新築に神棚や仏壇を移動させる場合は魂抜きをして、新居に設置した後は魂入れをしてもらうのが一般的ではありますが、参拝だけで済ませる家庭もあります。
旧居では 他の荷物の梱包→魂抜き、参拝→神棚や仏壇の梱包→引っ越し
新居では 引き渡し→神様仏様の荷ほどき→他の荷物の荷ほどき
引っ越し前
重要なのは先に神様仏様に報告(魂抜きや参拝など)をすることです。
そのあとに引越し作業に取り掛かりましょう。
引越し作業をする際は、先に家具などの荷物を片付けて梱包が終わってから、神棚や仏壇の梱包作業に取り掛かると良いでしょう。
長い時間、神棚や仏壇を箱にしまったままの状態にしない為です。
旧居で神棚や仏壇がある場合、神具や仏具の配置など中を写真撮影しておくと良いですね。
写真を撮っておくと、引越し先でも元と同じ状態に戻すことができます。
また業者に引越し作業を依頼した際、もし破損してしまった場合は証拠になります。
神棚や仏壇は綺麗な柔らかい付近で拭いて汚れを落とし、中も軽く清掃をします。
清掃が終えたら中に入っているお札を取り出して、白い布などに包み、折れないよう大切に保管しましょう。
壊れないように梱包材で包んで箱などに収めます。
新居に着いたら先に神棚と仏壇を設置し、神様と仏様を休ませてあげましょう。
知り合いのDさんは近年、遺骨の宅配サービスを導入するお寺が増えていると御寺のお坊さんから聞いたようです。
故人の遺骨をお寺に持っていきたいが遠くて行けなかったり、跡取りがいないから供養することが出来なくてお寺に送骨すると言ったものです。
一見便利なようにも思えますが、Dさんの知っている御寺のお坊さんは複雑な心境を持っていると言います。
「大切な人の亡骸を、宅配の段ボール箱に入れて送るなんて途中で落として壊れたりしたらどうするんだ。その前にそんな粗末な扱い方をして何とも思わないのか」と話していたそうです。
近年は神棚や仏壇を処分する家庭、墓終いをする家庭も増えています。
高齢などの理由でやむ得なく、などそれぞれ事情を抱えていらっしゃると思いますが、もし自分の遺骨が段ボールで運ばれたら…と想像すると悲しくなりますね。
神棚や仏壇もそのような神聖な存在ですから、敬意をもって扱いましょう。
まとめ
神棚や仏壇はどうするか時折議論されますが、様々な事情から置けないこともあります。
住環境に合わせた神棚や仏壇を設けてお参りすることも可能ですし、後から設置できるよう間取りを作っておくことも可能です。
無理をする必要はありませんが、神棚や仏壇を設けることは大切な人や故人の想いを尊重することができること、神様仏様をお参りすることによって日々心意気を磨いていくことが出来て十分な価値があります。
毎日忙しく過ぎていきますが、その中でほっとできる空間を作り、手を合わせて「自分が元気で生きていられるのは、神様やご先祖様のお陰でもある」と言うことを忘れないでいただきたいと思います。
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