新築を建てる際にどんなイメージを持ちますか?
リビングやダイニングについて考える事は多いかもしれませんが、トイレの位置については後回しになりがちです。
しかし、導線を考えるうえでトイレの位置はとても重要です。
毎日利用するトイレが不便で使いにくいと、かなりのストレスを感じる事となります。
トイレの位置を検討する際に、階段下のトイレは良くないという声はよく聞きます。
しかし、スペースや間取りの関係で、階段下にトイレを作っている家庭も数多く存在します。
実際の失敗談・成功の声を参考に、階段下のトイレについて詳しく調べてみました。
目次
新築階段下のトイレ設置【実際の声】
トイレの位置について検索すると、階段の下は良くないと書かれているページをいくつか見かけます。
しかし、階段下にトイレがあるお宅が、数多くあるのも事実です。
なぜ階段下が良くないと言われるのでしょうか?その理由を調べてみました。
こんなはずじゃなかった…【デメリット】
階段下をトイレにすることで生じる可能性がある、デメリットはいくつかあります。
新築で「トイレを階段下に設置して失敗した」という声も集めてみました。
- 圧迫感がある
階段下にトイレを設置したくない理由として、まず挙げられるのが「圧迫感がある」事です。
それも当然で、通常のトイレより天井が低くなることが多いため、圧迫感を感じやすいです。
トイレの中を癒しの個室と捉えている方は意外と多いです。
トイレに漫画を持ち込んで読んでいる方にとっては、トイレが狭いと落ち着かないのではないでしょうか?
また、スペース節約のために階段下にトイレを設置する家が多いため、家が広いのにトイレが階段下にあると、全体的な家のバランスが悪くなります。
しかし内見時トイレのスペースを見て唖然としました。
5段も階段が見えていて、とても不格好です。
階段は2段、見えても3段というイメージだったのでショックでした。
階段下のトイレは横幅と高さがポイントですが、平面の図面ではイメージがしにくいですよね。
工務店にお願いして、3D画像にしてもらったり、実際に段ボールなどで階段を再現して、使い心地を確認してみると安心ですね。
- 設計の失敗が多い
素人目にはわからないものですが、階段下のトイレの設計ミスは頻繁に起こり得ます。
「高い買い物なのだから、工務店の担当者は気を利かして、図面の段階でアドバイスしてよ」と言いたくなる気持ちも分かりますが、使用が出来ないなど、よほどのミスでない限り、建て直しは難しいでしょう。
階段下のトイレって頭ぶつからないかしら?という不安があっての設計でした。
担当者の話しでは、天井は男性が立てるスペースは確保出来るという事で、主人も私もその言葉を信じて建設に入ってもらいました。
しかし実際に完成したトイレは、設計よりも10センチも低かったのです。
主人は便座の前に立つと、頭がぶつかりそうに。
工務店の方も悪びれる様子なく「まあ、座って用を足せば問題ないですから!男性は汚すから、奥さんトイレ掃除が楽になったと思って」と気楽に言われ、いら立ちを隠せませんでした。
結局、工期や他の間取りとの兼ね合いで、再建築は不可となり、不便なトイレを日々使っています。
工務店の担当者は、必ずしも全員が経験豊富で、最新の知識をもっているとは限りません。
また、言った言わないでトラブルになる事もよくある話です。
打合せの内容は必ずメモを取ること、不安点は具体的な数値をもって解消するようにしましょう。
- 収納スペース確保が難しい
トイレットペーパーをはじめ、生理用品や掃除グッズなど、トイレ内に収納したいものは意外とたくさんあります。
階段下にトイレを設置される方の多くは、収納スペースの確保に苦戦されます。
収納に苦戦され、失敗してしまった方の声を聞いてみましょう。
階段下トイレの難問、収納問題には頭を悩ませました。
設計当初は、収納無しでもいいかなと思っていたのですが、ハウスメーカーさんから「トイレ収納はないと不便ですよ」というアドバイスをいただき考え直しました。
色々考えた結果、手洗い水栓の下の部分に収納棚を設けることに。
はじめは良いアイディアだと満足していたのですが、実際に完成して使って見たら失敗だと確信しました。
トイレットペーパーを収納しようとすると、奥行が足りず入らないではないですか。
それなら、トイレ洗剤とブラシを入れようとすると、こちらは配管が邪魔して長いものが置けません。
結局便座シートだけ入れているのですが、これなら収納棚付の水栓を作らずに、手洗付きのトイレタンクでよかったと後悔しました。
後からDIYで収納スペースを作ってしまうという手もありますが、狭いからこその工夫が必要です。
いかに圧迫感を与えず収納スペースを作るかはアイディア勝負ですね。
- 風水上良くない
風水的に、悪の気がこもる場所と考えられているトイレには、以下のようなNGがあります。
・悪の気が逃げていく窓が無い
・悪い気を2階に送ってしまう
気は玄関から入りトイレから出ていくと言われています。トイレに窓がある場合は、窓から逃げていきます。
しかし、階段下のトイレは窓がない事が多く、トイレの良くない気が溜まってしまうため、良くないとされます。
そしてトイレは悪い気を招きやすい場所です。
階段は気を2階に送る通り道の役割があり、その下にトイレを置くと、2階が悪い気で充満してしまうと考えられます。
このような点から、風水的にみて階段下のトイレは良くないのです。
北東に当たる鬼門は、日当たりが悪くジメジメしやすい方角になります。
そのため、不衛生になりやすいです。
また、裏鬼門である南西は西日が当たり、高温多湿になりやすい方角になります。
雑菌の繁殖と匂いが心配です。
風水好きな方からの「余計なおせっかい」で気分を悪くされたという方もいらっしゃいます。
風水上、階段下のトイレは良くないと何かの記事で読んだ記憶はありました。
しかし、特に気にすることなく階段下にトイレ設置をお願いしようと思っていました。
たまたま風水にハマっていた同僚と話していた時に、「階段下にトイレを置くと人間関係が悪くなるよ」と注意を受けました。
他人の家の事情に口出しをされるのは不愉快でしたし、それ以来、その同僚とは距離を置くことに。
結局、階段下にトイレを置いたのですが、風水通り同僚との人間関係が悪くなって笑ってしまいました。
ちなみに、人間関係と階段下のトイレの因果関係は謎なままです。
階段下のトイレが良くないと言われる理由が判明しましたね。
次は良い面も見ていきましょう。
階段下にしてよかった!【メリット】
階段下にトイレを設置するのは、マイナス面だけでなく良い所もあります。
主に2つのメリットが挙げられますので、詳しく見てみましょう。
- デッドスペースの有効活用
まず何といっても、デッドスペースを無駄なく活用出来る事が、階段下のトイレのメリットです。
特に20坪ほどのコンパクトな家ですと、トイレのスペースを抑えることで、リビングやキッチンなどそのほかのスペースに割り当てる事が出来ます。
階段下を収納に利用する方も多いですが、奥行きの深い階段下の場合は、物の出し入れが行いにくく、使い勝手が悪くなりやすいです。
その場合も、階段下をトイレにする方がスペースを有効活用できます。
成功者の声を聞いてみましょう。
階段下のトイレ成功例① 我が家は夫婦と2人の子供の4人家族です。 新築を建てる際、1階2階ともにトイレが欲しいと考えていました。 それまではマンション住まいで、トイレは1つ。朝の時間帯などトイレに行きたい時に誰かが入っていて困るといった事が良くありました。 ハウスメーカーの方からは、「この坪数でトイレ2つは不要では?」と言われましたが、生活ストレスを軽減するためにも譲れませんでした。 1階はリビングや洗面所もあり、トイレのスペースに迷ったのですが、階段下を活用出来る事を知り、少し狭めではありますが、階段下にトイレの場所を決めました。 実際完成して、今では、出勤前など急いでいる時は1階のトイレへ、ゆっくりこもりたい人は2階の広めのトイレへ行く。といった自然な流れが出来上がっています。 階段下のトイレはマイナスと言われますが、私たちの場合は決断して良かったと感じています。 |
トイレに入りたいと思ったときに、誰かがトイレからなかなか出て来ずイライラいする事ってありませんか?
トイレが2つあれば、そのようなストレスから解放されそうです。
- 導線が考えやすい
間取りを考えるうえで、頭を悩ませるのが導線です。
導線にはトイレや洗面所などの生活導線と、キッチン洗濯物置き場などの家事導線の2つがあります。
特にトイレは家族の生活導線が重なりやすい部分です。
朝の忙しい時間帯のトイレ・洗面所はピリピリとした雰囲気になりやすいものです。
穏やかな時間を過ごすためにも、1か所の出口を行ったり来たりしながら交錯し、順番を奪い合うような導線にならないようにしたいですね。
生活導線の要であるトイレの位置が一つ決まると、そのほかの生活導線が組み立てやすくなります。
ちょっとしたことですが、生活していくうえでトイレに入る時間は意外と長いものです。
毎日の事ですので、ぜひトイレ位置を中心にじっくり考えてみてください。
階段下のトイレ成功例② 子供が小さい頃に新築を建てて10年になります。 子供部屋を3つ作りたかったので、スペース確保のためトイレは階段下に作りました。 乳児と幼児を育てていたころは、とにかく育児導線を中心にすべてを考えていました。 当時、下の子は、お風呂前後でトイレが間に合わない事がよくあり、裸のままトイレに直行できるよう、階段下のトイレの隣にお風呂を作りました。 もう少し大きい上の子は、お風呂の中からママと呼ばれることがしょっちゅうありましたので、呼ばれてすぐに向かえるように、お風呂の横に台所を作りました。 そうすると家事導線が見えてきて、洗面所・リビングもスムーズに決める事が出来ました。 リビングとトイレは離れることになったので、家族団らん中にトイレに行っても、音が気にならないので落ち着けます。 |
階段下のトイレは良くないと思われがちですが、デメリットに気を付け、メリットを活用すれば、満足のいく間取りになります。
具体的にはどのように対策をとればよいのか、調べてみましょう。
【打ち合わせ時に要確認!】階段下トイレのデメリットをカバーする方法
それでは、階段下にトイレを設置する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
- 十分な高さがあるかどうか
- 圧迫感を感じないか
- 照明に無駄がないか
- その他
それでは、項目ごとに要点を見ていきましょう。
天井も便座の位置も重要【高さ】
失敗談でもありましたが、階段下のトイレの高さについては打合せ時に注意が必要です。
階段の下の限られたスペースにトイレを設計するため、以下の点に注意しましょう。
トイレ高さの打合せで注意する点 | 理由 |
|
奥に便座をセットしてしまうと便座部分が低くなりすぎる。 |
|
どちらで仕上げるか決める。 |
奥行きが欲しいからと、トイレ便座を奥に置いてしまうと、階段で便座部分が低くなってしまうので、高さと奥行きのバランスには注意が必要です。
一方、天井には2パターンあります。勾配天井は、階段の出っ張りが見えないので、見た目にこだわる方にはおすすめです。
階段下のトイレはもともとのスペースが小さい分、わずか10センチの設計の変更で、使い心地が大きく変わります。
何を選ぶかで感じ方が変わる【圧迫感】
意外と階段下のトイレを使っている方で、圧迫感を感じている人は少ないようですが、作ってみて狭くて落ち着けないといった失敗がないようにしたいですね。
トイレ広さの打合せで注意する点 | 理由 |
|
トイレの奥行きを節約できる |
|
通常の1/3程度のスペースでドアを開閉可能 |
|
膨張色の白を選ぶと、広く見せられる |
タンクレストイレは聞きなれない方もらっしゃるかもしれません。
通常の便器の後ろ側のタンクのないトイレのことで、スッキリした見た目となります。
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トイレドアは通常片開きドアか引き戸タイプにわかれていますが、階段下のトイレには折れ戸タイプがおススメです。
折れ戸タイプのドアですと、通常の片開きドアに比べて約1/3程度のスペースでドアを開閉可能です。
壁紙に柄を入れたい場合は、淡い色の小花柄などが良いでしょう。
一度検討してみるのも良いですね。
無駄なく効率的に【照明】
階段下のトイレで忘れがちなのが、照明です。
配線や明かりについても、事前の打合せで工務店の方とすり合わせておきましょう。
トイレ照明の打合せで注意する点 | 理由 |
|
階段下トイレに取り付ける照明器具は、サイズ、配灯位置が限定的。 |
|
狭いスペースを活かした間接照明 |
階段下の天井はできるだけ天井の高さを確保する設計をしていることが多く、この真下に電気配線を入れると、天井がその分低くなってしまうので注意が必要です。
照明は、一番天井が高く平らな部分に配線を通すか、ブラケットと言われる壁かけタイプを取り入れるかのどちらかが一般的です。
圧迫感を感じないものを選びましょう。
また照明は、狭いスペースを活かし、あえて明かりを落とし雰囲気を出せる間接照明がおすすめです。
おしゃれなバーのお手洗いのようなイメージで、シックに仕上げるのもいいですね
場所を変えなくても対応可能【風水・換気】
他にも階段下トイレのデメリットをカバーする対処法はあるのでしょうか?
【風水対策】
階段下のトイレは風水では、一般的に凶とされますが、以下の対策を取る事で改善されると言われています。
- タオルをこまめに取り換える
トイレにタオルを置いているのであれば、タオルは毎日必ず取り換えるようにしてください。
ずっと同じタオルをトイレに置いていることで、タオルに悪い気が溜まってしまいます。
- 便器の蓋を必ず閉める
便器の蓋を開けたままにしておくと邪気がトイレに充満してしまい、良くないと言われています。
蓋を開けたまま流してしまうと、感染症の観点からも良くないですし、これは風水に関わらず、習慣化したい行動ですね。
- 観葉植物を置く
トイレに溜まる悪い気を観葉植物が浄化してくれるため、風水的に見ていいと言われています。
観葉植物をトイレに置くことでトイレが明るくなり、おしゃれな空間になります。
【換気対策】
階段下のトイレは空気がこもってしまいがちですので、換気については注意が必要です。
- 24時間換気システムの導入
マンションでは窓が取り付けられないため、24時間換気システムを取り入れている所も多いです。
- 窓を設けて空気の通り道を作る
場所によっては、階段下のトイレでも窓を取り付ける事が可能です。
換気はにおいだけでなく、湿気やカビなど菌の温床になる危険性もありますので、しっかり考えてみましょう。
まとめ
階段下にトイレを設置する事にマイナスイメージを持っておられた方も多いと思います。
確かに、高さや圧迫感、収納の面でのデメリットはあります。
しかし、トイレを階段下に設置しなかったとしても、多かれ少なかれ問題点は発生するものです。
事前に階段下にトイレを置くデメリットを理解し、十分な対策を事前にとる事で、快適なトイレにする事が出来ます。
今回の記事で、階段下のトイレのイメージは変わりましたでしょうか。
トイレの間取り作りの参考になれば幸いです。
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