新しい家を建てるなら、自分の理想の間取りや好きなデザインで建てたいですよね。
また家を建てるには費用がつきもの。できるだけ節約したいと思う方は多いでしょう。
しかし費用を節約することばかり考えすぎてしまうと、住み始めた後のランニングコストがかさむ…なんて落とし穴にはまってしまうかもしれません。
せっかくの夢のマイホームですから、気持ちよく住み続けたいものです。
そこで今回は、新築のコストダウンのポイントを事例とともに紹介していきます。
この記事を参考に、上手に賢くコストダウンしてみてください。
目次
実例から学ぶ【新築でコストダウンするべき箇所】
夢のマイホームがやっと手に入る…。
新築の我が家はやはり楽しみですよね。
しかし気になるのは、費用ではないでしょうか?
住宅ローンを組むとはいえ、高すぎると毎月の返済が苦しかったり、定年を過ぎても払わなくてはいけないこともあります。
新築の家を建てるために節約はしたいけれど、どこのコストを削っていくか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、家を建てる時に節約できる部分やポイントを、事例とともに見ていきましょう。
総2階のデザインの家にする
総2階とは1階と2階の面積が同じつくりであることを指します。
このつくりにすると柱や屋根材などが最小限で抑えられるため、複雑なデザインの家にするよりもコストダウンに繋がります。
また、工期が短縮できるというメリットも。耐震性も高くなり、断熱性・気密性の向上も期待できます。
それに加え総2階の建物の場合、1階部分の面積が小さくなります。
そのため土地も小さくて済むので、土地探しの幅が広がり土地の購入費用もコストダウンできます。
デザインとしてはすっきりとした印象になるため、外壁や窓などでアクセントをつけるといいでしょう。
総2階にしたAさんの話 無理なく住宅ローンを返していきたいという気持ちからでした。 そこで考えたのが、総2階の家にすること。 初めは平屋の家を希望していましたが、そのためには広い土地が必要になってしまいます。 そのようにハウスメーカーに相談したところ、勧められたのが総2階の家でした。 Aさん夫婦の要望も取り入れつつ、総2階の家、そして性能や機能性も大満足の家が予算内で建てられました。 住宅の気密性も高く、冬も寒さを全く感じません。 |
家を建てるための金額の出し方には2パターンあります。
- 材料を一つ一つ見積もるパターン
- 建物サイズで金額を出すパターン
総2階にすることによりコストダウンできるのは、1パターン目の場合だけです。
これは会社によって違ってくるので、見積もりの段階で聞いておくのをお勧めします。
屋根や建物の形をシンプルにする
総2階にすることと似ていますが、屋根や建物の形をシンプルにすることもコストダウンに繋がります。
屋根には片流れ、切妻、寄棟、半切妻などたくさんのデザインがあります。
お洒落なデザインのものもありますが、できるだけシンプルにすることでコストが抑えられます。
引用:建大ハウス株式会社
このような片流れの屋根はシンプルなデザインのため、ローコストです。
また、切妻屋根もローコストなデザインとして挙げることができます。
引用:小野寺工務店
屋根のデザインでコストダウンするときには、勾配に注意しましょう。
屋根の勾配が急だと、施工の際に落下防止の足場が必要になってしまいます。
結果、費用がかさんでしまう!というケースもあるので気を付けましょう。
また屋根のほかに建物の形もシンプルにすると、コストダウンになりますよ。
同じ床面積でも凹凸が多い形と少ない形では、費用が変わってきます。
シンプルな形のほうが手間も材料も少なくて済みますよね。
凹凸の多いつくりにするとその分、柱や外壁量が多くなってしまい費用がかさんでしまいます。
建物の形をシンプルにしたBさん Bさんは間取りの関係上、凹凸のある家を希望していました。 子供の年齢的にも早めに家が欲しかったBさんは、間取りを変更しほぼ長方形の家になるように設計してもらいました。 その結果、長方形にしただけで初めの試算額よりも40万円ほどダウン。 その他にも寄棟屋根を希望していたのを切妻屋根に変更し、11万円ダウンしました。 内装も外装も初めの希望とは違いましたが、予算内で家を建てられホッとしたそうです。 Bさん一家がこの家に住み始めて半年ほどが経ちますが「シンプルな形のほうが掃除もしやすくて結果オーライだったかも」と、Bさんの奥様も言っているそうです。 Bさん自身も子供たちも特に不自由なく過ごせているので、シンプルなデザインにしてよかったと思っているそうです。 |
シンプルな建物の形にしたことで、掃除がしやすいなんてメリットもあるのですね。
また、建物の形を正方形や長方形などのシンプルな形にすると、構造的に強い建物にもなりますよ。
部屋や窓の数を減らす
壁や扉、窓の数が多ければ多いほどコストはかさんでしまいます。
部屋の数が多いとそのぶん壁を作ることになり、壁の費用が増えてしまいますよね。
コストダウンさせるためには、できるだけ部屋数を少なくするのがおすすめです。
間取りをしっかりと家族で話し合って「本当にその部屋が必要か?」と考えるようにしましょう。
中にはキッチンとリビングの仕切りをなくしたという方もいるようです。
引用:フレスコ公式サイト
家の面積自体は小さいけれど、壁を取り払うことによって部屋を広く見せるつくりにしている方も居ます。
部屋数を減らすことで、光や風通しがよくなるというメリットもありますよ。
子供部屋を工夫したCさん 子供はまだ小さいのですが、大きくなった時のために子供部屋を作りたいと考えていました。 しかし、子供部屋を2つ作ってしまうとコストがかさんでしまいます。 そこで、子供部屋の区切りを思い切ってなくしました。 間仕切りをなくすことで100万円のコストダウンができました。 |
壁と同じように窓も、数が増えるとコストが多くかかってしまいます。また、窓の大きさも大きくなればなるほどコストは高くなります。
ですからコストダウンのために窓を減らしたり、大きさを小さくすることもおすすめです。
がむしゃらに減らしてしまうと、住み始めてから日が入らなくて暗い…」などという失敗もあり得ます。ですから、部屋の方角や用途に合わせて、窓の数やサイズを考えていくといいでしょう。
窓の大きさや数を設置する方角と共に考えていくことで、冷暖房や照明など住み始めてからのコストの削減にもつながっていきますよ。
水周りをまとめたつくりにする
お風呂、トイレ、キッチンなどの水回りには配管工事が必要になります。
水回りを離れて設置すると、配管工事が複雑になりコストが上がってしまいます。
ですから水回りを近くに設置することで配管工事費が削減できますよ。
水回りを近くに設置すると、その後のメンテナンスもしやすくなるのでかなりおすすめです。
【トイレもコストダウンできる?!】
また最近では1階と2階それぞれにトイレを設置する家庭も多いですよね。
しかし、トイレの設置には1つにつき30万円ほどかかります。
そこでトイレを1か所にするのもおすすめですよ。
ただ、家族の生活スタイルにもよるのでしっかりと話し合うことをおすすめします。
水回りをまとめたDさん 洗濯と料理、子供の世話を一緒にできるようにしたいというDさんの奥様の要望から水回りをまとめることになりました。 その結果、水回りにかかるコストも削減でき家事動線としても大満足だそうです。 |
安くなって便利になるという一石二鳥ですね!
和室が必要ならローコスト仕様にする
和室は洋室と材料やつくりが全く異なり、本格的な和室になると洋室の3割ほどの材料費がかかるともいわれています。
また長く住むにつれて畳や障子などのメンテナンスも必要になり、ランニングコストが増える可能性も出てきます。
畳の張替え(6畳):5~10万円
グレードによって金額は変わる
4~7年間隔で張替えが必要
和室がどうしても必要な場合以外は、和室を作らないことで大幅にコストダウンできますよ。
ローコストな和室にするには、いくつかのポイントがあります。
- 小上がり和室にする
- 置き畳を使用
- 天井と壁は洋室仕様のまま
- 床の間などの作りこみはしない
- 障子ではなく和紙ブラインドにする
このようなポイントを意識すると、和風な雰囲気のある和モダンな和室になりますよ。
やはり日本人なら和室でなくては、というDさんの意見を取り入れた形でした。
しかしコストはかさみ予算オーバー。
何とか払っていけるからとそのまま通しましたが、住み始めて10年が経ち畳の張替えも必要になりました。
その額なんと数十万円。
毎月の返済額も計画よりも多いのに、畳の張替えまで…と頭を抱えてしまったようです。
むやみやたらに作るのではなく、数を制限またはローコスト仕様にすればよかったと後悔しているそうです。
家というのはどうしても劣化するものです。
維持費もしっかりと考えておかないといけませんね。
フェンスなどの外構でコストダウン
フェンスや門扉などは、設置するだけでも費用がかかってしまいます。
|
|
|
|
|
|
|
外構部分のいらないものを省くだけでも、大幅にコストダウンできます。
しかし、コストダウンしすぎて防犯やセキュリティ面がおろそかにならないように注意しましょう。
あくまでも不要なものを省いてコストカットするようにしましょうね。
これを機にガーデニングの趣味を増やすのもいいかもしれませんね。
コストダウンで後悔しないためにすること!
ここまでコストダウンできる場所についてみてきましたが、がむしゃらにコストダウンすればよい、というわけではありません。
何にせよ、後から後悔することだけは避けておきたいですよね。
そのために以下の2つのことだけは念頭に入れておいていただきたいと思います。
- コストダウンしてはいけない箇所
- コストダウンばかりに目を向けない事
それぞれ詳しくお伝えしていきますね。
ここはダメ!コストダウンしてはいけない箇所
実は家づくりをするうえでコストダウンしないほうがよい部分も存在します。
ここからは、コストダウンしないほうがよい箇所を見ていきましょう。
【安全第一! 耐震・防犯に関わる部分】
耐震性や耐火性などの防災に関わる部分や防犯に関わる部分は、コストダウンを避けるようにしましょう。
実際に地震や火事が起こった時に、家族の命を守ることができなくなってしまうからです。
また防犯に関わる部分をコストダウンしてしまい、家に空き巣が入ってしまったなど何かの犯罪に巻き込まれてしまっては、安心して住むことなどできませんよね。
せっかく家を建てても、住んでいる自分たちに何かあっては意味がありません。
特に災害に関してはいつ起きるかわからないので、万が一に備えておくようにしましょう。
【快適さは必要不可欠!断熱材・屋根・窓・外壁の材質】
防災や防犯には関係しない断熱材・屋根・窓の材質ならコストダウンしても大丈夫なのでは、と考えるかもしれませんがちょっと待ってください。
断熱材や窓、屋根は家の中の温度や湿度などに大きく影響します。
この部分を安易に安い材質のものに変えてしまうと『夏暑くて、冬寒い過ごしにくい家』になってしまうかもしれません。
また内装部分に気を取られ過ぎて、外壁を忘れないようにしましょう。
外壁の役割も忘れないで!
外壁の材質を安価なものにしてしまうと、はがれやすくなり新築の家の劣化が早まってしまいます。
外壁は元々、年数が経てばメンテナンスが必要になってくる部分です。
しかし外壁のメンテナンスもお金がかかるので、できれば長く持ってほしいですよね。
だからこそ外壁のコストダウンはよく考えてからにしたほうが良いでしょう。
家を建てる準備が大変になると、住んでからのことを考える余裕がなくなりがちです。
しかし1度深呼吸をして、マイホームに住んでいる自分を想像してみるといいですよ。
コストダウンすることばかりを追求しない!
家を建てる際のコストダウンを考える時に大切なのは『どこにこだわるのか』という点です。
コストダウンできる箇所はたくさんあります。
工夫をすれば上記に挙げた以外にもコストダウンできる箇所はたくさん存在するでしょう。
しかしそれら全てをコストダウンして建てた家が、果たして自分の理想の家になるのでしょうか。
なんだか味気ない家にはなっていませんか?
ですから『自分の家の譲れない部分はどこなのか』を考えながらコストダウンしていきましょう。
そして住み始めてからのことも考えていきましょう。
住み始めてから何が大変になりそうか、メンテナンスにお金や時間がかかりそうな箇所はどこか、家事動線はどうか…などを考えていくと、コストダウンする箇所が明確になりますよ。
最後に
家を建てるということには夢があります。家族のこだわりや理想が形になっていくものだからです。
しかし費用の部分も考えていかなければいけないのが現実。
住み始めてからのことを考えていくと、できるだけ安く理想の家を建てたいですよね。
不要な部分は減らしていき、必要なところにはしっかりとお金をかける。
コストダウンしつつも理想の家を建てていきましょう。
この記事を読んで、自分たちの理想が詰まった家族が安心して長く住むことができる家が建てられますように。
あなたの火災保険は大丈夫?
火災保険を決める時、不動産屋に勧められた火災保険にそのまま加入していませんか?
それかなり、損しています。
勧められるがまま高い火災保険に加入する前に、複数の保険会社を比較してもらった方が安い上、補償内容も整っている火災保険に加入できます。
私の場合、不動産屋に勧められた火災保険に入っていましたが、見直しをしたらなんと16万円も保険料が安くなりました。
比較してもらうと自分に合った最安値の火災保険を見つけることができます。
無料でたったの3分で出来るのでやらない手はないですよ!
火災保険を安くするコツ
実際に私が火災保険の一括見積をして、火災保険が16万円安くなった過程を無料公開中。
→火災保険を安くする方法を知る
火災保険を安くする方法