新築を建てて暮らし始めてみたところ、思ったようにいかなかったケースをしばしば耳にする事があります。
その中の一つが「リビングが思ったより狭い…」と言った話です。
間取り図だけを見て判断した場合や、模型やCGで確認した場合に多い失敗談です。
それは実際の広さを見ていないため「イメージとのずれ」で起こってしまうケースです。
間取り図の図面上からの広さで「住むには十分だ」と思ったとしても、実際リビングの中には家具を置く場合が殆どですので、そのことも考慮しなければなりません。
リビングは家族が特に集まる場所でもありますし、くつろぐ場所でもあります。
建てた後に「狭くてなんだか居心地が悪い…」「失敗した」なんて後悔はしたくありませんよね。
今回は建てる前でも、建ててしまった後でも「今からでも決して遅くない方法」をご紹介します!
目次
新築のリビングが狭くならないようにする方法
できたら「リビングを広く作る」ことが、一番望ましいですよね。
しかし予算や土地の条件によっては、理想通りにできるとは限りません。
リビングを狭く感じさせない為に様々な工夫が必要です。
すぐにできることもありますので、ぜひ検討してみて下さい。
実際の広さを確認して誤差がないようにする
リビングが「思ったより狭い」となるのは、図面上から見た広さと実際の広さとの間にギャップが生じる為です。
そのため、図面上から判断するだけではなく、実際にリビングの広さをしっかりと確認しておきましょう。
しかし、まだ建てていない家のリビングの広さを確認することはとても難しいですよね。
そこでオススメなのが「実際にあるリビングと比較する」という方法です。
【①今住んでいる家のリビング】
まず簡単に出来そうなことが、今住んでいる家のリビングです。
実際メジャーなどを使って測り、間取り図に記載してある数値と比較してみます。
実際の広さをイメージしやすくなります。
測ってみると言うことは、リビング全体の広さだけでなく家具の置き場所も一緒に考えることが出来ます。
例えば) テレビとソファの距離といった図面上ではわかりづらいことがあります。 その場合は今の住んでいるリビングの家具の配置を比較することで「テレビは大きめのサイズを買っても大丈夫そう」など、具体的に考えることができます。 |
実際に住んでいる家と新しい家で送りたい生活もイメージができるようになるのでおすすめです。
【②モデルハウスのリビング】
住宅展示場などのモデルハウスを実際見に行ってみると言うことも重要なことだと思います。
広さを体感してくることで新しい家の広さを目で確認することができます。
モデルハウスの特徴を掴んで比較する
今住んでいる家のリビングより大きい場合もありますし、実際家具を置いている場合もあります。
できたら新しい家と同等くらいの広さのモデルハウスを見に行くことができれば、より具体的なイメージが掴めるようになります。
同等くらいのモデルハウスでなくても、間取りや延べ床面積から新しい家のリビングとどのくらいの差があるのか検討してみるのも良いですね。
・今住んでいる家のリビングを測ってみる。
・モデルハウスで広さを体感してみる。
居心地の良いリビングにする為に、是非検討していただきたいと思います。
家具が占める空間を把握して狭さを感じさせない
家具を入れた場合の広さをイメージすることも、とても重要です。
住む場所の部屋にはだいたい家具が置かれます。
家具を入れた時にどの位リビングの空間を占めるのかを確認しておくと後悔せずに済みます。
家具がどれくらいの空間を占めるのかを把握するために「家具の大きさを数値化する」と良いでしょう。
先ほどは実際測る方法で具体的にイメージしましたが、今度はその逆で実際にあるものを数値化してみます。
実際にあるものを数値化
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もし家具の空間が大きいと感じる場合には他に何か削れるものはないか考える必要があるでしょう。
家具の体積を出してみて、必要な広さを割り出す
ぴったり同じとはいかなくても、だいたい予想してみることも大事です。
リビングに開放感を作り出す3つの方法
広さが一緒でも、ちょっとした工夫で開放感を演出することによって広く感じるリビングを作ることができます。
家を建てた後にできる工夫もありますが、ここでは家を建てる際に考えるべき開放感を作り出すための工夫をご紹介します。
開放感を作り出す工夫
①間仕切りのない一体空間のLDKにする
リビングとダイニングの間に仕切り壁を入れず、一体空間のLDKにすることで、広く感じることができます。
入口から窓まで壁に遮られずに見渡すことができて、視線が広がるためです。
②天井・壁・床の色を考えてみる
基本的に、白などの明るい色は広がりを見せることができて、こげ茶などの暗い色は圧迫感を出します。
そのため、天井や壁は明るい色にすると開放感を出すことができます。
また、床→壁→天井の順に色を明るくすることで、天井に向かって空間が広がっているように見え、天井が高く見える効果があります。
③大きな窓や吹き抜けを作る
大きな窓や吹き抜けを作ることも、開放感の演出に繋がります。
窓から差し込む光や、レースカーテンと違う透け感は開放感をもたらします。
高さと横幅を大きく作れば作るほど、その効果は大きくなるようです。
また、天井が高いと部屋が広く見えるのと同様に、吹き抜けで高さを出すことでリビングを広く見せることができます。
・LDKを一体空間にする ・天井や壁は明るい色にする ・床→壁→天井の順に色を明るくする ・大きな窓や吹き抜けを作る
開放感を作り出すために是非検討してみて下さい。
収納を確保してリビングに余裕をもたせる
また収納スペースを確保する事もリビングには重要なポイントとなります。
収納スペースを考慮しないと片付けが思うようにいかず、手狭に感じてしまいます。
収納スペースの確保において考えるべき3つのことがあります。
【収納の確保について考えてみること】
①収納率
収納率は、家全体に対してどれくらいの収納スペースがあるかを表した数値です。
(収納スペースの広さ)÷(延べ床面積)×100で家の何%が収納スペースなのかを出すことができます。
一般的に戸建であれば10%の収納率が必要だと言われています。
12%あれば収納に余裕がありそうですね。
考える基準となるので、目安は知っておくと良いでしょう。
②収納スペースの場所
収納スペースは、リビング横に確保することをおすすめします。
リビングが散らかることを防ぐことができて、広く使うことができる為です。
③収納するもの
収納するものがどれくらいあるのか把握することも大切です。
これも家具と同様に体積に置き換えることで、どの位の収納スペースが必要か数値で表すことができます。
衣類や本などはまとめて体積を出すと手間が省けるうえにイメージしやすいでしょう。
・収納率の目安は10%
・リビングやリビング横に収納スペースを作る
・収納するものを体積に置き換える
広すぎても無駄?!新築のリビングの適切な広さ
リビングを作るにあたっては、予算、土地条件、家族構成、バランス、家具など様々な要素によります。
次章の内容も参考にして条件に合った最適なリビングの検討材料になるかと思います。
不動産公正取引協議会連合会が定める基準によると、居室(寝室)が1部屋の場合に最低限必要なLDKの広さは8畳、2部屋以上で10畳以上となっています。
DK・LDKの広さ(畳数)の目安となる指導基準
これを見ると住む人数が一人増えると必要なLDKの広さが2畳増えています。
つまり、6畳+(家に住む人数)×2畳=(最低限必要なLDKの広さ) ということです。
3人家族なら12畳、4人家族なら14畳の広さのLDKが最低でも必要ということになります。
こちらは必要最低限な広さであり、下回るとかなり手狭に感じる可能性が高くなる可能性があります。
6畳+(家に住む人数)×2畳=(最低限必要なLDKの広さ)
あくまでも目安なので専門家の方にご相談されて決めることが一番良い判断ができると思います。
広すぎて困る事
・部屋が広いため暖房費や冷房費が無駄にかかる
・窓(天窓)の設置を工夫しないと暗い部屋になってしまう
・ラグや家具などのサイズもおのずと大きくなるので高くなる
我が家は他の部屋は狭くともリビングは広くしたいというのは家をを建てる前からの希望だったのでリビングを広くしました。
設計段階で、建築士の方が天窓を2つつけた図案を提案してくれました。
その際、一つは採用させていただきましたが、2つもいらないだろうということで経費削減のために天窓を1つにしました。
が…住んでみて思うのは「2つが正解」だと感じました。
生活に困るほどではないにしても、家の中が暗く感じてしまうからです。
リビングを広くするのは、リスクもあるということを身をもって知りました。
窓を増やすわけにはいかないので、結構大きな問題ですよ。
ただ、建ててみて狭かった場合は「見せ方次第」で改善できる可能性があります。
リビングを狭くみせない「見せ方で改善」
家を建てる前の話なら解決できそうですが、既に建ててしまっている場合はどうしたら良いのでしょうか?
そんな時でもリビングを広く見せる工夫をいくつかご紹介します!
家具の選び方で広く見せる
まず、家具の選び方で工夫することができます。
空間を広く見せるためには、「視線の抜け感」を意識しましょう。
視線を遮るものを極力置かないこと、部屋の端から端まで圧迫しないことや、入り口から窓まで見渡せると良いです。
家具を選ぶ際におすすめなもの
脚が細い椅子やテーブル・ロータイプのソファや棚・ガラス製の透明感のあるテーブルなどです。
これらを選ぶとリビングが狭く見えることが少なく、広く感じることができるでしょう。
リビングを広く見せたいのと、オシャレ感を出したくてガラスのテーブルを置きました。
【子供がいる家には不向き?!】
私はとても気に入っていたのですが、ある日子どもがテーブルの周りを走りまわって、ぶつかってしまい、割れてしまったのです…。
幸い子どもは軽いケガで済みましたが、小さな子どもがいる場合はガラス製の物は置かない方が良いと思いました。
そればかりか、以前からガラスのテーブルの上にコップを置く際など、気をつけないと些細なことで割れてしまうんじゃないかと思っていたので、買い替えるのにちょうどよかったかもしれません。
家具を選ぶ際は、安全面にも気をつけたいと思ったそうです。
家具の配置で広く見せる
家具の置き方一つで、リビングを広く見せられます。
家具をできるだけ一箇所にまとめて配置して、床面を見せて広い空間を作り出すと言う方法です。
さらに、窓まわりを工夫するとより広く見せることができます。
窓は部屋の中で視線が向かうところであり、さらに開放感を作り出すところでもあります。
窓まわりをすっきりさせると言うことも部屋が広く見えます。
背の高い家具を置かないことや、カーテンではなくブラインドにすると言うのも一つの手です。
新居に引越しをした際、前に住んでいた家で使っていた家財道具が今の新しい家に似合わないと言って新しく買い替えたそうです。
新しい家の色調に合わせて好みの家財道具にしたらしいのですが、すっきり見せるどころか、部屋を圧迫してしまったようです。
「配置する場所を考えてから買えば良かった」と後悔していました。
【更に!】
それから他に大きめの冷蔵庫を買ったようなのですが、家の入り口から入らなくて配達の人に断られたらしく、結局別の冷蔵庫を選び直すことになったようです…。
家具を買う前に配置場所もきちんと考えておく必要があるようですね。
色使いで広く見せる
基本的に明るい色は広く見える効果があることは前述しました。
さらに、暖色よりも寒色系の色が後退して見えるので部屋を広く見せる効果が期待できます。
ソファーやカーテン、ラグといった部屋の中で大きな面積を占める家具を寒色系の色を選ぶことによって、見た目を広く見せることができます。
【知人Aさんの話】 新築を建ててからと言うものの、リビングが狭いと日頃から悩んでいたようです。 片付けもしっかりされる方で、必要最低限の物しか置かないようにしているんだとか。 他に何かいい方法はないか調べたところ、カーテンの色や柄を替えるだけでも違うことに気がついたそうです。 【良かったところ】 暖色系より寒色系の色味の方が圧迫感がないこと、柄をストライプのタテ模様にすると、天井を高く見せる効果があるとか。 さっそく買って取り付けて「広くなったみたい」と喜んでいました。 また無地に近い色も存在感を消してくれるので、広く見えるそうです。 |
おわりに
リビングは家族など人が集まる憩いの場所なので、居心地の良い場所にしたいものです。
ハウスメーカーなど専門家の方に相談する際は、間取り図やCGだけで判断はしない方が良いです。
そして何より自分からモデルハウスなどに出向き、リビングの広さを体感してくることがとても重要です。
その他、工夫一つでリビングが心地いい場所へ変わるのなら、やってみて損はないでしょう。
居心地の良いリビングが心地の良い生活へと繋がっていきます。
是非すてきなリビングを作ってみてくださいね!
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