新築で戸建てを購入しようとお考えの皆さん。
対面キッチンやきれいなお風呂、たっぷりの収納に統一感のある内装など、考えるだけでワクワクしてきますよね。
そこに、忘れずに考えておいて欲しいのがLAN配線です。
「LAN配線って、あの青いケーブルを配線することですよね?無線でインターネットを見られるので、要らないのでは?」
「できるだけ節約したいから、必要のないものは省きたい」と思われた方、ちょっと待ってください。
私たちの生活環境が大きく変わる可能性があります。
ネット環境が整っていないと仕事や生活もままならないという未来はそう遠くないのかもしれません。
とはいえ、ネット環境の話は得意不得意が分かれている分野で、苦手意識を持っている方も多いと思います。私の妻もその一人です。
今回は、私が妻に伝わるように説明するつもりで記事を作成してみました。
家を建てたあとに後悔しないためにも、今のうちにポイントをしっかりとチェックしておきましょう!
目次
新築のLAN配線の費用は整える環境次第
有線LANと無線LANの違いを最も簡単に説明すると、読んで字のごとくですが「線がつながっているかいないか」です。
電波を受信できるなら「線がなくてもインターネット接続できる無線LANで十分でしょう」と考えられるのもうなづけます。
ただ私は、新築のお宅には「有線LANを配線しておくべき」と考えています。そこにかける費用は無駄にはなりません。
これからますます普及していくと予想されているデジタル家電(ネットワーク家電やスマート家電、IoT家電)についてご存知の方も多いと思います。
デジタル家電が出来る事
このデジタル家電の登場で外出先からエアコンを操作したり、照明を一括で消したり見たかった番組を録画したり出来るようになります。
また、テレワークやオンライン会議のように仕事にかかわるものや学習サービスもオンラインの普及が進むと考えられます。
デジタル家電を活用するには?
そんな生活を可能にするのは、「きちんとつながっている」ことが前提です。繋がっているとは、もちろんネットのことです。
これからを見据えたネット環境を整備しましょう。
LAN配線工事の費用に相場はあるのか?!
まずは、皆さんが気になるであろう費用面についてお伝えしていこうと思います。
費用は行う配線工事の内容によって変わってきます。
新築時は建設中に基盤工事を行っておきましょう。
基盤となる部分の工事費用
基盤は高くて定価5万程度を見ておけば大丈夫でしょう。
というのも、お願いする業者や作業によって算出される価格が変わってくるためです。
工事費の相場としては以下の二つを採用されているところが多いです。
LAN配線工事費の相場 ・1坪当たりで10,000~20,000円 ※ポートとはコンピュータや周辺機器(デバイス)が外部とデータのやりとりをするための差し込み口のことです。 |
差し込み口を増やすほどに高くなるということですね。
配管工事はすべての部屋にしておくのがベストですが、1ポート当たりで費用がかかる場合はどこに配線すべきか悩みますよね。
リビング、子供部屋、書斎などに配線するご家庭が多いようです。
書斎を設けていないお宅も、これからテレワークが促進されることを想定して、自宅のどこで仕事をするかを検討することをおススメします。
節約アドバイス
「有線LANの必要性は理解したけど、予算がギリギリで…」という方のために、少しでも安くするご提案です。
①部材を自分でそろえる
必要になるのは、以下の部材です。
①CAT6ケーブル
②RJ-45コネクタ
LANケーブルをつないで簡単に着脱するための部品。
③モジュラジャック(必要に応じてスイッチングHUB)
LANケーブルを接続口に差し込むための差込口。
住宅会社によっては、「部材込みでの値段なので、工事費用が少し割高になります」と言うところもあるかもしれません。まずは相談してみてくださいね。
②自分でDIYする
上級者向けですが、自分でDIYすることもできます。
準備するのは上記のケーブル、コネクタ、モジュラジャック以外にRJ45コネクタです。
ご自身でDIYされる場合の注意点
万が一にも感電することの無いように、作業をする部屋のブレーカーは落としておきましょう。
また、配線途中でリード線からLANケーブルが外れてしまわないように、しっかりとくくりつけておくようにしましょう。
有線LAN配線をすることにしたら、どのような工事が必要になるのでしょうか?
有線LANに必須!【配管工事】
壁内に後日、LANケーブルやテレビのアンテナケーブルを通すことの出来る、空配管を通しておく工事が必要です。
配管工事をしておかないと?!
後日配線が必要になったとき部屋の中にモールを這わせて配線したり、屋外線を利用して外壁に配線することになってしまいます。
デジタル家電の登場により、将来的にどの部屋でどの様な家電を利用することになるのかを予測するのは困難ですので、出来る限り多くの部屋に配管工事をしておくと良いと思います。
新築建設時に忘れずに!
新築であれば特別に配管工事をお願いする必要は無く、電気工事をする際に予備となる空配管を一緒に敷設してもらっておくだけです。
また、のちのち作業がし易いように、リード線を通しておいて貰っても良いかも知れません。
空配管については、こちらの記事に詳しく載せてあります。
是非参考にしてみてくださいね。
では万が一、後から配線工事する場合は具体的には何を行うのでしょうか?
【LAN配線作業内容】 ①配管配線:コンセント部分を分解して配管配線工事をする ※屋外配線もありますが、新築の家の場合はあまり必要ないので省かせていただきます。 |
この作業内容を見る限りでは、新築時には①の配管までを、しっかりとやっておけば後からの工事に関しては、簡単に安価で出来そうですね!
配線工事作業費用の内訳目安
作業員(一人につき) | 約5000円~30000円 |
配線作業費 | 約10000円~12000円 |
LANケーブル目安~10m(1本) | 約2,000円~ |
LANコンセント(1個) | 約1,350円~ |
ルーター設置・設定 | 約10,000円 |
※HUB設置費(1台) | 約3,000~4,500円 |
※HUBとはネットワークの元締めかつ中継機器のことです。
新築時には配線工事よりも、配管を通しておくということさえしておけば、後からはやりようがありそうですね!
やはりネット環境を整えるほどに料金が高くなってしまいますが、最低限にしておいて後からの工事をすることを考えると最初にやっておいたほうがいいと私は思います。
新築におすすめな「有線LANの実力」
では、何故そこまで有線LANをおすすめするのかというところを説明していきたいと思います。
これ、我が家でも同じことがありました。ではその原因が何なのかも含めて有線LAN配線のメリットをお伝えしていきます。
無線LANより優れたポイント①通信速度の違い
有線LANのほうが、通信速度が大きいです。
通信速度が大きいと何が良いのでしょうか?
~シルバー先生の分かりやすい解説~ 通信速度の数値が大きいほどより速く道路を車が走れるようになるのはもちろんですが、道路の幅も広くなるのでたくさんの車が一度に通ることができるようになります。 |
無線LAN
無線LANには、二つの周波数(5GHzと2.4GHz)があります。
電波を飛ばす無線LANルーターにはいくつか種類があり、規格名により周波数、最大通信速度などが違います。
「現在もっとも多く利用されている規格」 5GHz帯の周波数帯を使う IEEE 802.11ac |
どちらの規格(IEEE 802.11ac も IEEE 802.11n) もアンテナの本数によって通信速度が変わりますので、お持ちの無線LANルータによって結果はまちまちだと思います。
~我が家の通信速度~
試しに我が家の通信速度を測定してみた所、 IEEE 802.11ac 対応のノートパソコンで866.7Mbps、古いAndroidスマホは IEEE 802.11n の2.4GHz帯のみ準拠のため72Mbpsという結果でした。
有線LAN
有線LANポートを搭載している機器で主に利用されているのは、1GBase-T(1000Base-T)のポートで最大1Gbps(1000Mbps)で通信が可能です。
*用語説明* 1Gbps(1000Mbps)…1秒間に1000Mbitのデータが転送できます。 |
まだまだ家庭用としては一般的ではありませんが、1GBase-Tの10倍になる10GBase-Tもあります。
これから増えるかもしれない?!
ADSLが2024年3月末にサービスを終了することに伴って、光回線へ乗り換える方も増えてきていますので、これから家庭用としても10GBase-Tが普及してくるかも知れませんね。
~シルバー先生の分かりやすい解説~ 高速道路をイメージしてください。 |
暗号のような数字が続きましたが、通信速度の良さは優先LANだということが分かりました。次は安定性についてみてみましょう。
無線LANより優れたポイント②安定性の違い
有線LANはケーブルでルーターと直接つながっていますから、電波が安定しています。
無線LANは電波には2つの周波数帯があり、それぞれ得意不得意があります。
2.4GHz | 5GHz | |
---|---|---|
電波の強さ |
〇 壁などの障害物があっても遠くまで届きやすい |
△ 壁などの障害物で反射してしまい電波が届きにくくなる |
安定性 |
△ 電子レンジなどの電化製品に干渉されてしまう |
〇 干渉を受けること無く安定した通信が出来る |
デメリット | 電化製品などが干渉しあって通信速度が遅くなる | 壁などの障害物で反射してしまい電波が届きにくくなる |
性質がありますので、無線LANルータを設置していない部屋で利用してもつながる、というメリットがあります。
~我が家の場合~
IEEE 802.11n の2.4GHz帯で接続している古いAndroidスマホは、部屋を移動しても2階に上がっても72Mbpsと言う数値に変動はありませんでした。
5GHz帯で接続しているノートパソコンを違う部屋に持っていっただけで585.0Mbpsになり、2階に上がると263.3Mbpsまで落ちたりと不安定になりました。
鉄筋コンクリート造の家屋など、密閉度の高い家屋では更に影響が大きくなります。
これに対して、有線LANは家電の電波干渉や壁に反射して切れるといった心配が無く、安定した通信が可能になります。
有線と無線それぞれに良いところがあるので上手く組合せて利用していきたいですね。
電波の必要性を感じる体験談
有線LANのメリットについてお話してきましたが、ここからは実際の体験談から有線LAN配線のメリットを感じていただけたらと思います。
先日、テレビのお笑い番組でWeb会議サービスを利用して、自宅からネタを披露するという企画がありました。
その企画の中で、ある芸人さんがネタをしている最中に、通信が途切れて画面がフリーズしてしまうアクシデントが起きていました。
「ネタの途中で止まってる!」と、それはそれで大笑いしましたが(笑)
続きが気になるような番組でなくてよかったですね。これが、「いいシーンだったのに!!」というところだったら家族総出でブーイングになります。
子どもたちは、フィリピンのセブ島とzoomやskypeを使って英会話のオンライン学習をしています。
最初はリビングで学習していましたが、集中して会話できるよう静かな二階の部屋にパソコンを移したところ「声がブツブツ切れたり、声は聞こえるのに画像がフリーズしたりする」と子どもたちからクレームが。
一階に戻したところ、問題が起きる頻度が激減しました。
妻は「今まで電波を感じたことがなかったけど、こういうことね」とやっと私の説明が理解できたようです。
無線LANと有線LANのいいとこどりを可能にするには、埋込型wifiがおすすめですよ!
埋込型wifiのメリットについては、こちらをご覧ください。
時代の流れ
高速道路にETCが設置されたのが1997年度。今から約20年前です。
その後普及が進み、現在では主要高速道路での週平均での利用率が90%以上というデータも出ているほど、生活の中に普及しています。
今では車を買えばほとんどETCが搭載されていますよね。
ネット環境の変化は、20年後と言わずもっと近い未来に訪れるのではないでしょうか。
未来に対応できるマイホームにするために、有線LANが使える環境にしておきましょう。
さいごに
今でもインターネットは、様々な場所で生活に欠かせないものになっていますが、これからはデジタル家電が益々普及してきますので、更に生活に密着したものになっていきます。
それに加えて、昨今の働き方改革であったり新型ウイルスの影響による自宅待機などで、自宅からWeb会議サービスを利用してテレワークと言う方も増えてきています。
肥大化するデータ通信量に対応するために、有線LAN、無線LAN(Wi-Fi)の規格もどんどん進化していっていますので、この進化に柔軟に対応できる環境を整えておくことがこれから益々大切になってくると思います。
無線LAN(Wi-Fi)は場所を選ばずに使用できるという面で、非常にメリットがありますが反面、通信が不安定になるデメリットもあります。
対して、有線LANは安定した高速通信が最大のメリットです。
建てたあとで後悔しないためにも「有線LANは不要」と決めつけずに、それぞれを組み合わせた環境も考えてみてくださいね。
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